東京電力記者会見2011年3月28日(深夜)プルトニウム238・239・240が検出された
<岩上安身>
3月28日23時40分、緊急に開かれた武藤副社長の会見要旨です。
敷地内のプルトニウムの測定について、28日午前の会見まで「外部に協力を頼み測定する方針」としてきた東電側は一転、既に23日時点で外部に測定を依頼、その結果28日に「原発敷地内で21日・22日に採取された土壌サンプルから、プルトニウム238・239・240が検出された」との分析結果が届いたと発表しました。
その出所については、原子炉から漏れ出た可能性を示唆しつつも、どの号機からのものかは技術的に特定は不可能。
人体への影響については、「直ちに人体に影響するレベルではない」とし、長期的な影響については明言を避けました。
【以下質疑要旨】
Q,敷地内での調査で十分か?
A,「まずは所内の3地点でやっていきたいが、今後はそれ以外の地点でも調査を行っていきたい」
Q,事故の影響か?
A,「元々存在していた可能性のものもある。原子炉から出てきた可能性もある。今回のデータからではその由来を特定することは出来ない」
「ダスト(空気)についても結果が出次第報告する」
Q,損傷した燃料棒から出てきた可能性?プール?
A,「プルトニウムが、原子炉から漏れ出たものなのか、使用済燃料プールから漏れたものなのかはわからない」
Q,検出と炉内の想定される状況の関連性について
A,「ウラン燃料からも出てくる。各号機類似燃料を利用しているので、燃料損傷も考えられる。具体的な箇所の特定は難しい。」
Q,プルトニウムが発見されたことで推測できることは?
A,「ウラン燃料からもプルトニウムが出る。それぞれの号機で損傷している可能性もある。どの号機由来かは特定できない」
Q,500mt地点だが、それより近い場所での計測、作業関係との関連について
A,「これまで国内で検出されたレベル。作業への影響はない」
Q,原子炉に近い箇所でもそうか」
A,「距離で特に大きな値の差は存在してない。これまで大気中に存在はしていた。」
Q,1週間検出まで掛かっていたが、この時点で影響がないという文面でのイメージガ大分異なるが、その点は。
A,「全体の線量が分かっていれば放出の状況に変わりない。直接測定というわけではなくガンマ線量による。微量なので時間が掛かる。継続して計測」
Q,プルトニウムは一般的にどのぐらい飛散するか。
A,「確認が必要だが、今回確認されたレベルでは元々存在しているので、今回のデータでどこまで、という断定は難しい」
Q,農作物への影響は
A,「特に変わらない」
Q,国への報告は
A,「報告済み」
Q,指示は副社長
A,「特にない。」
Q,今まで原子炉から出たケースは聞いたことはないが、発生源としてはどうしていくか。
A,「今回の事故の中での可能性が高い件については申し訳ない」
Q,もっと増える可能性は
A,「モニタリングを続けていく」
Q,どのぐらいになると影響が出てくるか。
A,「プルトニウムは、紙一枚で遮られてしまうモノ。影響は大変小さい。今回も皮膚を透過しない程度。」
Q,出てきた原因について。燃料損傷なのか。安全委ではペレットも含めて溶融の可能性、とあるが。東電との温度差の要因は?
A,「溶融については現在の所判断できない。」
Q,安全委の話は
A,「その可能性もあるという旨と考えている。」
Q,先ほどの会見では出続けるモノを止められないという話だが、ずっと出続けるのか
A,「止める努力はしている」
Q,測定では広さ、単位面積当たりのベクレルになるが、今回の測定では出ないのか。
A,「キログラム辺りの土が一般的」
Q,具体的な数値として、乳幼児用食品、水、乳などのカテゴリの値があるが、それと比べると精査する必要があるのでは。もっと近い部分では寄り危険な状態では
A,「これまで継続的に測定されている。今回の水準もこれまでの範囲内に入っていると考えている」
Q,想定外ではなかったのか
A,「通常の運転では出ない。ただこれまででも環境サンプリングで検出されていた値ではある。」
Q,厚労省のHPで238・239などがトータルで1ベクレルで記載されているが、グランド付近を越えているのでは
A,「これまでの計測値の範囲内であると考えている」
Q,基準は超えても範囲内という事か
A,「比較的健康に影響がないレベル。今回は大きな影響は出ないと認識」
Q,基準は超えているのか。
A,「これまでの核実験時と比べても同レベル」
Q,どういうレベルが危険か。
A「モニタリングを継続する。」
Q,モニタリングをしているから安全ということには成らない。基準値はないのか
A,「引き続き計測分析し報告していく」
Q,具体的に健康に影響する値は
A,「確認する」
Q,具体的な影響する値は確認してないという事か
A,「確認して申し上げる」
Q,基準値ではないから我々の責任ではないという旨か
A,「これまでの値の範囲内であるという事を申し上げた」
Q,東電の責任ではないという事か
A,「事故によるモノなので、その点は申し訳ない」
Q,健康被害は起きないから問題ないという事か。
A,「直ちに起こすモノではない」
Q,長期的には
A,「待機中に含有されるモノとの比較で申している」
Q,238の検出で原子炉の状態が分かるということか。
A,「排出された場所も含めて検証する必要」
Q,つまり、これまでの測定された状態では出てもおかしくなったという事か。
A,「将来検証するべき事」
Q,どの原子炉から出ているのか。
A,「特定は出来ない。類似の性格を何れの原子炉も持っている。技術的にはまだ断定困難」
Q,では止めるは不可能という事か
A,「対策を講じていくことと成る」
Q,閉じ込めるということは、一体どういう事か。
A,「プルトニウムに限らず放射能が飛び出ているという事。全体とすれば原子炉内に留まっているが、そこから出ていると認識されうる。」
Q,検出量については増えていくのか
A,「傾向については分析していく必要。念のために引き続き見ていく」
Q,作業への影響は
A,「申し上げたとおり、濃度は待機中の本来と同等、作業上の環境への大きな影響はない。出てきたからと言って作業には問題はない。作業員には報告する」
Q,環境モニタリングで、念のため続けるということだが、これはもう増えないという事か。
A,「引き続き続けていくという事、大きな影響はないが、ガンマ線率も含めアルファ線についても合わせて観察する。」
Q,高い毒性は認識しているか
A,「入り方によるが、入り方によっては経口摂取では吸収されにくい。殆ど外に出るので影響は小さい」
Q,影響が大きいケースは」「小さいというのは具体的に何と比較して
A,「経口と比べ、呼吸よりは小さいという事。」
Q,長い影響とは
A,「呼吸器からでは長期的に体内に留まるということ」
Q,サンプリングの場所の詳細を。5カ所の地図と比べ。1と5は今後外して3カ所か
A,「その通り3カ所でおこなう。500m程度の距離、サンプリングのしやすい場所を選定した。」
Q,今回検出されたのは、この3種だけか。
A,「この3種について測定をしたという事。」
Q,場所について、500mとなると作業場から離れているが、作業場ではおこなわないのか
A,「3カ所のみでおこなう」
Q,ヨウ素は300ベクレル、飲料水でも1ベクレル、と厚労省の認識があるが、今回の発表異なっているそれは厚労省の見解が間違っているという事か。また住民の安心をどう回復するか
A,「健康には大きな影響はない。他の場所についても検討する。」
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投稿日: 2011年3月 29日. 投稿カテゴリー: 原発関連 : 動画, 岩上安身, 最新ニュース.