銀輪の死角

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銀輪の死角:自転車レーン、交差点通行方法で議論 提言案へ意見募集--有識者会議

 国土交通省と警察庁が設置した自転車の利用環境向上に関する有識者会議で、交差点の整備方法が議論になっている。22日示された国への提言案は、自転車レーンなどを直線的につなげて整備する原則を打ち出したが、具体的な方法についての意見はさまざま。有識者会議は提言案について3月2日まで国民の意見を募集する。

 提言案は、車道左端を専用車線とする自転車レーンについて、交差点内では直線的に延長する形で青色の矢印だけを路面にペイントする方法を示した。

 これに対し会議メンバーの古倉宗治・住信基礎研究所研究理事は「車からも動きを予測されやすいよう明確にすべきだ」と、交差点内にもレーンを設置するよう主張。だが、警察庁の担当者は「レーンを設けると自転車を特に優先するようで他の利用者に受け入れられない」と否定的な見解を示した上、実現には自転車専用信号機が必要と指摘した。

 縁石などで車道や歩道と完全に区分する自転車道でも同じく議論になった。

 自転車道は一方通行でないため道路右側も走れるが、右側走行のままでは交差点に入れない。提言案は、右側を走る自転車を直前で歩道に上げ、横断歩道を渡らせる方法を示した。

 これに対し、サイクルライフナビゲーターでタレントの絹代さんは「従う人は少ないし、自転車同士が接触する」と懸念。NPO法人「自転車活用推進研究会」の小林成基理事長も「このやり方は異常」と反対した。

 意見募集は原則、電子メールで受け付け、宛先はjitensha-iken@mlit.go.jp。詳細は国交省ホームページに案内がある。【馬場直子】

毎日新聞 2012年2月29日 東京夕刊

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