福島県いわき市の沖合10キロに生息する海底生物から高い放射性物質が検出されたことが、石丸隆・東京海洋大教授(海洋環境学)らの調査でわかった。東京電力福島第1原発事故に伴って、福島県沿岸部で取れた魚の一部から、国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されている。食物連鎖で海洋生物の間に放射性物質が蓄積していった証拠として注目される。
21日、東京都港区で開かれた研究報告会で発表した。
昨年7月、いわき市の沖合約10キロでゴカイなどの海底に生息する生物4種類を採集し、放射線量を測定した。
その結果、オカメブンブク(ウニの仲間)から1キロ当たり854ベクレル、ゴカイ類でも同471ベクレルを検出。同10月に同じ地点で行った調査でも、オカメブンブクから同582ベクレル、ゴカイ類でも同328ベクレルが検出された。
水産庁などの調査で、福島県沖で採取されたシロメバルから同1920ベクレル、ヒラメから同4500ベクレルと暫定規制値を大幅に超える放射性セシウムが検出されている。ゴカイはカレイなどの海底魚が餌にしている。
石丸教授は「魚類の餌が汚染されているとなれば、福島県沖での漁再開は今後1、2年は難しいのではないか」と指摘する。
原発事故の影響で、福島県漁業協同組合連合会(6漁協)は漁自粛を続けている。【神保圭作】
毎日新聞 2012年3月21日 19時52分(最終更新 3月21日 20時53分)
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