'12/3/27
33年間のペット禁止令を解く
33年間近くペットの飼育を禁止してきた、広島市中区国泰寺町の分譲マンション「シャンボール国泰寺」が、一定の条件を付けて飼うことができるよう管理規約の細則を変更した。住民の高齢化などで、犬や猫に癒やしを求める声が高まった。
マンションは1979年11月の完成当時からことし2月まで、小鳥や魚類を除く動物の飼育は禁止していた。昨秋、住民から「新しいマンションではペットが飼えるところもある。寂しいので、飼うことはできないだろうか」と要望があった。
2月にあった管理組合の総会で賛成多数で飼育が認められ、3月から実施となった。反対する住民にも配慮。飼育は申請方式とし、エレベーターや廊下などの共用部分では抱きかかえる▽汚損、破損の場合は全飼育者が責任を負う―などのルールを決めた。
現在は84世帯が暮らす。大半が完成当初に30〜40代で入居した。子どもは独立し、高齢者の世帯も目立つ。
すでに5世帯から犬や猫の飼育申請があるという。
広島県マンション管理組合連合会(広島市南区)の田中稔副理事長は「古いマンションほど、ペット飼育を検討する動きがある」と説明している。
【写真説明】ペット飼育が可能となった中区のマンション