東京電力の福島第一原発事故後、京都府や滋賀県などが関西電力に求めている「原発立地自治体並み」の原子力安全協定の交渉が難航している。関電が締結に消極的なためで、背景には、大飯原発(福井県おおい町)などの再稼働に必要な「地元同意」の範囲を広げたくない事情がある。自治体側からは反発の声も出ている。
「地元同意」を巡っては、全国に先駆けて再稼働の手続きが進む大飯原発3、4号機に関連して、藤村修官房長官が16日、「隣接する滋賀県は含まれない」との見方を示した。これに滋賀県の嘉田由紀子知事が「(滋賀にも)説明や同意が必要」として猛反発した。関電も、「地元同意」の範囲が広がりかねない安全協定には慎重な姿勢を貫いている。
事故後、自治体や関連団体から関電にあった協定の申し入れは12件。このうち「立地自治体並み」の協定を求めているのは6件あった。必要に応じて原発への立ち入り調査や、運転の停止を求めるなど強い権限を持つ内容で、福井県の立地3町を除く周辺市町や滋賀県、京都府などが昨夏までに要望。いずれも締結には至っていない。