NHK茨城県のニュース 水戸放送局

主力のヒラメも水揚げ自粛

茨城県北部の北茨城市の沿岸でとれたヒラメから、来月始まる国の新たな基準値を超える放射性セシウムが検出され、茨城県沿岸の漁協でつくる組合は、茨城県沿岸の全域でヒラメの水揚げを自粛することになりました。
茨城県のヒラメの漁獲量は全国4位と主力魚種になっていて、漁業者に深刻な影響を与えることになりそうです。
茨城県によりますと今月22日に北茨城市の沿岸でとれたヒラメから、4月始まる一般食品に含まれる放射性セシウムの新しい基準値、1キログラムあたり100ベクレルを上回る137ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
茨城県沿岸の漁協でつくる組合は国の新たな基準値を超える魚が市場に出回らないよう、3月の県の検査で100ベクレルを超えた8種類について沿岸全域で、50ベクレルを超えて100ベクレル以下の魚など8種類を海域を限定して、それぞれ水揚げを自粛する自主規制を27日から導入していて、新たに判明したヒラメについても今後、茨城県の沿岸全域で水揚げが自粛されることになりました。また県によりますと、ヒラメのほか県北部のババガレイから100ベクレル超える放射性セシウムが、県中央部のイシガレイから50ベクレルを超える放射性セシウムが新たに検出されました。
この結果、あわせると、沿岸全域での水揚げ自粛は10種類、海域を限定した自粛は8種類にのぼることになりました。
茨城県近海でとれるヒラメは「常磐もの」と呼ばれ、食通の間で高く評価されてきた高級魚です。
茨城県の近海物の魚としてはシラスなどと並ぶ主力の魚種で、「県の魚」にも指定されています。
農林水産省によりますと、平成22年の漁獲量は380トンで全国4位。
平成21年の漁獲高でみると、3億6300万円に上ります。
うす造りやあら煮、えんがわの刺身などとして食べられ、東京・築地の魚市場での平成21年の取引平均価格は1キログラムあたり1478円と、関係者の間でも高級魚として位置づけられています。茨城県沿岸の全域で、主力魚種のヒラメの水揚げが自粛になることについて、漁業者からは不安や戸惑いの声が聞かれました。
大洗町漁協に所属する漁業者の男性は、「今はサヨリ漁をしているがこれからヒラメの漁の時期になるので水揚げの自粛は本当に大変な事態だ。ヒラメがとれなければ茨城の漁業者は干上がってしまう」と話していました。
また、別の漁業者の男性は「ヒラメは茨城を代表する魚なのでとれなくなるのは非常に痛手です。このままではとる魚がなくなって、漁にでられなくなってしまう」と話していました。

03月28日 18時36分

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