独島:日本の高校教科書、半分が領有権を明記

 日本が小学校、中学校に続き、高校の新たな教科書でも独島(日本名・竹島)を「日本領」とする誤った記載をしていることが判明した。

 日本の文部科学省が27日発表した高校教科書の検定結果によると、社会科(日本史、世界史、地理、現代社会、政治経済)の教科書39冊のうち21冊が独島を「日本領」と明記した。内訳は、地理は検定を申請した7冊全て、現代社会は12冊のうち9冊、日本史(A・B)は6冊のうち2冊、世界史(A・B)は13冊のうち2冊、政治経済は唯一申請があった1冊となっている。このうち、山川出版社の日本史A、第一学習社の世界史、帝国書院の現代社会は新たに「竹島は日本領」との記述を追加した。

■学習指導要領に屈服

 歴史教科書でシェア首位の山川出版社は、これまで中立的な記述を行ってきたが、今回は日本政府による独島への領有権主張を既成事実として記述した。出版業界の関係者は「政府のガイドライン(指導要領)と社会的ムードを考慮し、竹島に対する領有権主張を新たに盛り込んだ」と説明した。こうした動きは今後、他社の歴史教科書にも影響を与える見通しだ。日本社会で右傾化傾向が強まり、昨年には中学校教科書で「歪曲(わいきょく)教科書」の代表に挙げられる育鵬社の教科書のシェアが公民教科書で前年の11.6倍に増えた。

 日本が教科書を通じ、独島に対する領有権を本格的に主張し始めたのは、1997年に右翼団体「新しい歴史教科書をつくる会」が発足してからだ。自民党政権は、2008年に右翼勢力の主張を受け入れ、教科書の出版ガイドラインに当たる「学習指導要領解説書」で、教科書に独島に対する領有権主張を盛り込むよう事実上強制した。

東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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