日本政府は09年、高校の学習指導要領解説書でも、独島について「中学校での学習を踏まえ、領土問題への理解を深めることが必要」と明記した。こうした立場は、今年から14年にかけて行われる高校教科書の検定に大きく反映される見通しだ。10年余りにわたる極右勢力の執拗(しつよう)な教科書歪曲により、日本では小学校から高校までで「独島は日本領」と教えられることになった。
韓国の独島研究所の南相九(ナム・サング)所長は「中立的な出版社まで独島は日本領だという主張を盛り込んだのは、日本社会でそれだけ独島問題が注目されるようになった証拠だ」と指摘した。
■韓国政府、公使呼び抗議
今回検定に合格した教科書は、今年7-8月に地方の教育委員会による採択過程を経て、来年から使用される。首長が極右傾向の東京都、大阪府などでは、いわゆる「愛国教育」として、極右的教育が強化されており、歪曲教科書の採択率はさらに高まりそうだ。日本政府は「韓国が竹島を不法占拠している」という立場に基づき、「竹島は日本領」と主張する内容の外交青書、防衛白書を4月、7月に発行する予定だ。
韓国政府は日本政府による歴史歪曲に断固対処する方針だ。外交通商部(省に相当)は同日午後、「韓国政府は日本政府が誤った歴史観を合理化し、美化する内容を含む高校教科書を検定で合格させたことに強く抗議し、抜本的な是正を求める」という声明を出した。外交通商部はまた、在韓日本大使館の倉井高志公使を呼び抗議した。