日本生活協同組合連合会(日本生協連)は27日、東北から九州まで18都県237世帯の食事を調査した結果、福島県の10世帯と宮城県の1世帯から1キログラム当たり1・0-11・7ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。これらの食事を食べ続けた場合でも年間被ばく量は最大0・136ミリシーベルトで、国が限度とする1ミリシーベルトを大きく下回る水準。九州で唯一調査対象になった福岡県内の10世帯などからはセシウムは検出されなかった。
調査は日々の食事にどれぐらい放射性物質が含まれているかを調べるため、昨年11月から今月23日まで、福島県の96世帯、宮城県の11世帯など各地の生協組合員の協力で実施。各世帯に、間食を含む2日間の食べ物と飲み物を1人分多く用意してもらい、献立や食材購入場所などの記録とともに集め、1キログラム当たり1ベクレルまで検出できる高性能検査機器で測定した。
日本生協連の内堀伸健品質保証本部長は「不安に思っている消費者に実態を明らかにすることが必要で、それ以上の評価は控える。調査は今後も継続したい」と話した。
=2012/03/28付 西日本新聞朝刊=