東京電力福島第一原発事故で緊急時避難準備区域に指定されていた福島県南相馬市原町区の住宅で2月、69歳の女性と47歳の長男が相次いで死亡していたことがわかった。県警によると、いずれも凍死といい、2人暮らしで周囲に知られず亡くなっていた。
県警によると、2月下旬に仙台市の親戚から「連絡が取れない」と相談があり、南相馬署員が調べたところ、室内で2人が死亡していた。長男は2月上旬、母親は2月中旬に亡くなったとみられる。長男には持病があり、母親は認知症だったという。事故後、母親が一時市外へ移ったほかは、2人で自宅で暮らしていた。
市によると、母親は介護認定を受けておらず、生活保護の受給世帯でもなかった。民生委員が昨年夏に訪れた際は異常はなかったという。