【弁護団通信・第2号】原告の人権はいまなお尊重する両弁護士

2012/02/14(Tue)

「体調不良」による原告不出頭で原告尋問は次回へ
2月3日は、原告と被告の本人尋問が予定されていましたが、原告は、前回に引き続き、事前の提出を約束していた原告の陳述書(事実経過について証拠としてまとめた書面)も提出せず、体調不良を理由に出席しませんでした。この不出頭は、弁護団としては到底納得できません。裁判所は、原告の期日延期申請は認めず、訴えられている中野・秦両弁護士の尋問を実施しました。原告本人尋問は次回実施(3月9日午後2時)となりました。原告にも尋問の機会を保障する必要がありますが、次回の尋問期日にも合理的な理由なく出頭しないときには裁判引き延ばしの意図は明々白々です。そのときには結審を求める覚悟です。

両弁護士が話した事実~原告の人権はいまなお尊重
1時間弱で、中野弁護士・秦弁護士に対する尋問は終わりました。中野弁護士は、原告が提訴を強要されたとか、和解を強要された、「負ける」「負ける」と言われ続けたなどのハラスメントを主張していますが、それらの主張はすべて根拠がないことを具体的に明らかにしました。また、秦弁護士は、原告がこの訴訟で主張していることとは全く逆の行動をとっていることを資料に基づいて説明し、原告が両弁護士の仕事に賛辞を送り、感謝を述べていた事実も明らかにしました。裁判官は、中野弁護士に、原告と被告の認識はまったく異なることを確認したうえ、この訴訟が提起されたのはどうしてだと思うか、また原告には虚言癖を窺わせるようなことがあったのかと聞きましたが、中野弁護士は、提訴の動機はわからないこと、また虚言癖については申し上げられないと応えました。依頼者であった原告の人権を尊重する姿勢はまったく変わらないことを示した一コマでした。

インターネットによる誹謗中傷攻撃
原告の主張が事実に基づかないものであることは、今回の尋問の結果によってより一層明らかになったと確信します。多くの皆様の傍聴、ありがとうございました。傍聴された方からは、原告が何故このような主張をして二人の弁護士を誹謗中傷するのか真相を究明すべきだという声も寄せられました。二人の弁護士には、こんなことで力を注ぐのではなく、もっと社会の人権のために活動してもらいたいという声も寄せられています。

インターネットで中野弁護士らに対する誹謗中傷の限りを尽くしてきた「中野麻美弁護士(NPO派遣労働ネットワーク理事長)ら2名の人権派弁護士を訴えた原告を支援する会」が解散したということで、会長である吉岡力氏は、表題とその記載だけを残して原告の主張や誹謗中傷の書き込みなどの一切を削除しました。しかし、すでにインターネット上で両弁護士に対する過去の誹謗中傷の書き込みを垂れ流しておきながら、このような形で書き込みを削除しても、損なわれた二人の弁護士の名誉などの人権を回復することにはなりません。
事柄の性質上、社会に広く、誹謗中傷した事実内容を否定して真摯な謝罪の表明が行われるべきです。

次回原告本人尋問(3月9日午後2時~)
弁護団は、次回の3月9日に予定されている原告本人尋問はきわめて重要であると考えています。このような誹謗中傷を二度と許さないためにも、皆様のご支援をお願い申し上げます。
 

 まみサポート at 2012/02/14(Tue) 20:58