気象・地震

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東日本大震災:福島第1原発事故 旧避難準備区域で孤立死 先月、69歳母と47歳長男--南相馬

 福島第1原発事故の緊急時避難準備区域(昨年9月末解除)に指定されていた福島県南相馬市原町区の住宅で2月下旬ごろ、この家に住む女性(69)と長男(47)が相次いで死亡していたことが分かった。発見まで約2~3週間周囲に気付かれず、病気で「孤立死」したとみられる。

 市などによると、住宅は市の中心街にある。親子は自宅1階で商店を経営していたが、数年前から閉店していた。

 緊急時避難準備区域の指定中も、周辺には居住している人が多くいたという。通報を受けた警察官が、2人が死亡しているのを発見した。

 市は昨年8月、この女性について担当の民生委員から「不審なけががある」として虐待の疑いの通報を受け、県警と共に訪問。当時は2人とも通常の生活を送り外出も可能だったため、「問題なし」と判断した。その後、「仙台の次男宅へ避難する」との情報が寄せられていたという。

 市の担当者は「69歳という年齢や長男と暮らしていることから、要支援の対象にはなっていなかった」と話している。【泉谷由梨子】

毎日新聞 2012年3月27日 東京夕刊

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