連続テレビ小説「梅ちゃん先生」

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第2回「脚本を読んで、梅子を演じるのがすごく楽しみになった。」堀北真希ロングインタビュー

梅子を演じる上で常に心がけていることはありますか?

自分と梅子では性格が違うので、何をするときも梅子であることを意識するようにしています。
それはセリフをしゃべるときだけでなく、ちょっとした動きでもそうです。私の素がちょっとでも出てしまうと、梅子ではなくなってしまうのでいつも気を付けています。

“具体的には、どういうところが梅子とは違いますか?

私はパパッと次のことを考えて行動するタイプ。でも、最初のころの梅子は自分から何かを考えて行動に移すタイプではないんです。
ですから、しっかりしているように見えないように、ちゃんと考えて行動していると思われないように気を付けています(笑)。
性格的には似ていないと思いますが、先日発見したのは、梅子は絵がヘタなんですが、それは私も同じです(笑)。

脚本を読んでの感想を聞かせてください。

戦後という時代や、医師を目指すという設定を聞くと、ちょっとかたいお話かなと思われるかもしれませんが、そんなことはなく、劇中には笑えるエピソードがたくさん、しかも巧妙にちりばめられています。毎回欠かさずに見ていただければ、「ああ、あのときのエピソードは、ここにつながっていたのか」とか「ここでオチになっているんだ」と気づいてもらえるはずです。
すごくシリアスでもないし、ふわふわした感じでもなくて、見ごたえのあるしっかりとしたストーリーなんだけど、思わず笑っちゃうところもたくさんあるという感じ。脚本を読みながら、これは演じるのがすごく楽しみだなと思いました。

“戦中、戦後という時代について何か発見はありましたか?

世の中の出来事に振り回されながらみんな生きていますよね。大切な人と別れなければいけなかったり、なかなか会えなかったり、ずっと会えなかったり・・・。食べ物も基本、配給でしか手に入らないし、その配給もどんどん減っていく。
そういう状況だと、自分のやりたいことをやるというより、毎日どうやって生きていこうかとついつい考えてしまうと思うんですよ。生きていくことが精いっぱいの時代ですから。
でもそのなかで自分の夢を見つけたり、自分はこう生きるんだという道を進んでいく人たちがいる。そのチカラって、すごいなと思いました。

このドラマをきっかけに、お医者さんに対するイメージは変わりましたか?

私は入院したことも大きな病気になったこともないけど、子どものころは注射が大嫌いだったので、お医者さんに対しては怖いイメージしかありませんでした。
でも、医専(医学専門学校)で授業を受けるシーンなどを撮影していて思ったのは、お医者さんになるのって本当に大変なことなんだなということ。ドイツ語も話さなければいけないし、覚えることがたくさんあって、それプラス技術として身に付けなければいけないこともいっぱいあって・・・。
お医者さんになるって、本当に大変なことなんだなと、ちょっとだけですけどシーンを通して感じました。

梅子の魅力ってなんでしょうか?

応援したくなるところでしょうね。
出来がいいわけではなく、失敗ばかりして、厳しいお父さんにはいつも怒られてばかり。でも「梅子、頑張れ!」って思っていただけるキャラクターだと思います。

4月2日の放送開始に向けて、メッセージをお願いします。

春は、新しい生活をはじめたり、自分の夢に向かって第一歩を踏み出す季節。梅子と同じように、これから頑張ろうという人がたくさんいる時期だと思います。
とても険しい道ですが、一歩ずつ前に向かって進もうとする梅子を見て、自分も頑張ろうと思ってもらえればうれしいです。 梅子はそんなに強い子ではないので、一度は医師を目指そうと決意しますが、何度もあきらめようとします。でも、それを言いだせなかったり、何か偶然の出来事でもう一度頑張ろうと思ったりするんです。
夢に向かって突き進むすごいバイタリティーがあるわけではなく、何度もくじけそうになる。そこが私は、現実味があるなと思うし、実際に夢に向かって頑張っている人にも共感してもらえるところかなと思っています。

ありがとうございました。