グーグル検索“予測表示”でトンダ弊害!地裁は差し止めも…

2012.03.26

 グーグル検索で自分の名前を入力すると、犯罪行為と関連した“連想語”が自動的に表示されるとして、日本人男性が表示の差し止めを米グーグル本社に求める訴えを起こした。東京地裁が男性の申請を認めたことで、同様の悩みを抱える個人や企業はグーグルの対応を注視している。

 グーグルなどの検索サイトでは、検索語を入力すると、その言葉と関連性の高い単語を一緒に表示する「サジェスト機能」を提供している。男性の代理人の富田寛之弁護士によると、サジェスト機能の差し止めが認められるのは初。決定は19日付だが、米グーグルは「日本の法律の規制は及ばない」として拒否しているという。

 訴えによると、男性は数年前から犯罪行為に関与したかのような中傷記事がネット上に掲載され、グーグルのサジェストでも名前と一緒に犯罪行為が表示されるようになった。それにより、就職活動などに支障をきたすようになったという。

 サジェスト機能で表示される単語は、ユーザーの検索結果をもとにしている。ある単語に対し、同時検索(&検索)された回数の多い関連語を機械的にピックアップし、検索サイトがサジェスト(提案)するというものだ。便利な半面、事実無根のウワサをもとに検索した結果が表示されてしまうことも多い。一般人でも、同姓同名の人物の犯罪や悪質行為が機械的にサジェストされることがある。

 グーグルの対応が注目されるが、ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「検索サイト側に責任を求めるのはやや酷。技術開発にブレーキがかかりかねない」としている。

 

注目サイト