05 鎧塚俊彦×農園
パティシエ 鎧塚俊彦(よろいづかとしひこ)

フィギュアスケート選手
羽生結弦 (はにゅうゆづる)


<プロフィール>
3歳からスケートを始める

2007年
全日本ジュニア選手権 第3位。
2008年
同 選手権 優勝。
2009年
ジュニアグランプリファイナル 優勝。
2010年
ジュニアからシニアに移行。
2011年
四大陸選手権 第2位。 全日本選手権 総合3位。
2012年
世界選手権・初出場。


― シニアで戦う厳しさ ―


2009年、史上最年少14歳でジュニアグランプリファイナル優勝、同年、世界ジュニア選手権でも優勝を果たし、2010年シニアデビューした羽生選手。そこで、シニアで戦う厳しさを痛感したそうです。


「シニアのどの大会も、緊張感が全く違います。周りにいる人たちが全員テレビで見たことのある凄い選手ばかりで…今までとは全く違うんだと実感しました。ノーミスできる体力…その上でしっかりと自分を表現しきる。そういうメンタルな部分が必要だと思いました。」


自分の弱点を克服し、更に技術を磨くために練習を積んでいた昨年、地元仙台のリンクで震災という大きな出来事に遭遇したのです。


「今まで練習をさぼって、スケートを辞めなさいと言われることはあっても、自分から辞めなきゃならないのかもしれない…とか、これからどうすれば良いのか分からない状況が起こってしまって。震災10日後くらいから、場所を変えて練習を始めたのですが、すごく中途半端な気持ちでした。一人仙台を離れて、被災された方々や同じリンクで練習していた仲間たちにも申し訳ないというか…でも、あるアイスショーでの演技後、たくさんの方たちに拍手をもらったとき、スケートを続けていて本当に良かったと思ったんです。」



― 新たな挑戦から飛躍へ ―


改めてスケートへの想いに気付き、スケートができる喜びを知ってからは、自然と練習量が増えて、成績も上がったそうです。そして、見事、昨年12月に全日本フィギュアスケート選手権で3位に入り、初めての世界選手権出場となったのです。


「プレッシャーは感じますけど、プレッシャーがないとダメだと思うし、それが応援なんだと思って挑みます。そして、自分がどれだけ通用するか…自分を最後まで貫き通したいです。被災での想いとかそういうものも全部演技に込められたら…と思っています。」


「オリンピックで金メダルをとりたい!というのは勿論あります。そのためには、もっともっと強くならないとダメだと思います。とりあえず過去の自分には負けたくないし、同じ失敗は繰り返したくないんです。しっかりと世界で戦えるようにしたいです。」



"苦しいことは、チャンスだ!"

「僕自身、震災で大変なことがたくさんありましたが、もうだめだ…とか、もう限界だ…と思ったときに、ちょっと頑張れば、次に活きてくるって感じました。苦しさっていうのは、無駄じゃない!チャンスだと思って、取り組んでいけたらいいんじゃないかと思います。」