インターネット検索大手「グーグル」の検索で単語を入力すると、自動的に関連語句を予測して表示する「サジェスト機能」によってプライバシーを侵害されたとして、日本人男性がグーグルの米国本社に表示差し止めを求める仮処分を申請し、東京地裁(作田寛之裁判官)が認める決定をしていたことがわかった。決定は19日付。
男性の代理人を務める富田寛之弁護士によると、数年前から男性の氏名やその一部を入力すると、この機能によって犯罪を連想させる関連語句が表示されるようになった。これを選ぶと、男性が犯罪に加担したかのような内容の中傷記事が1万件以上も並ぶようになったという。
男性は就職を内定後に取り消されたことがあり、その際、会社側から「ネット上の記事が理由だ」と告げられたという。ほかの会社の就職試験もうまくいかず、調査会社に依頼したところ、やはり記事が原因ではないかとの報告を受けたという。