• 南部
  • 中部
  • 北部

27日 県内の天気(26日17時更新)

長野県内ニュース

なーのちゃん 投稿の窓口 Go!キッズNews

信毎の見学について

  • 長野本社、長野製作センター、塩尻製作センターのご見学についてはこちらをご覧ください。

後援申請PDF

記事利用案内

  • 信濃毎日新聞の記事・写真のご利用についてはこちらをご覧ください。

広告出稿案内

  • 広告出稿のご案内、媒体資料はこちらです。

裁判員の死刑判断を支持 長野の一家殺害事件控訴審判決 03月22日(木)

 長野市真島町の自営業金文夫さん=当時(62)=ら一家3人が2010年3月に殺害された事件で強盗殺人と死体遺棄の罪に問われた水道設備工松原智浩被告(41)の控訴審判決で東京高裁は22日、「一度に3人の命を奪った結果の重大性は顕著で被告人の刑事責任は誠に重い」などとして、死刑を言い渡した長野地裁の裁判員裁判判決を支持、被告側の控訴を棄却した。裁判員裁判で死刑判決を受けた被告の控訴審判決は全国初。東北信地方から選ばれた裁判員らによる極刑の判断を、職業裁判官だけの高裁が追認する形になった。

 弁護人は即日、最高裁に上告した。

 「裁判員裁判は国民に死刑判断への加担を強いており違憲」との弁護側主張に対し、井上弘通裁判長(前長野地家裁所長)は「裁判員制度は苦役に当たらず、死刑の判断を伴っていたとしても違憲ではない」と退けた。制度自体についても「憲法は国民の司法参加を許容しており、公平で適正な裁判が保障されている」とした。

 井上裁判長は「殺害や遺体の処理方法に綿密な打ち合わせはなかった」としたが、犯行を約1カ月前から準備した点などから「一連の経緯は計画的。奪った現金の分配を受けており、利欲目的もあった」と認定。同被告が金さん一家と同居していたことから、犯行は金さんらの束縛から自由になることが目的で計画性はなく強盗目的は乏しかった―との弁護側主張を退けた。その上で「死刑を回避する余地がないか慎重に検討したが、見いだすことはできず、原判決はやむを得ない」と結論づけた。

 同一事件の裁判員裁判で、複数の被告に死刑判決が出された全国初の事件。4被告が強盗殺人、死体遺棄の罪で起訴され、殺害を実行した松原被告ら3人が長野地裁で死刑判決=全員控訴=となり、殺害実行に加わらなかった1人は今月15日に無期懲役を求刑されている。今回の判決は、今後の他被告の控訴審や地裁判決にも影響を与えそうだ。

 同被告の主任弁護人の宮田桂子弁護士(東京都)は公判後に記者会見し、「判決では被告に同情すべき点があり、更生の可能性も認めている。そんな被告に死刑を科すことが正しいと言えるのか」と高裁判決を批判した。

 判決によると、松原被告は一家と同居していた伊藤和史被告(33)ら3人と共謀、10年3月24日に金さん宅で文夫さんと長男良亮さん=当時(30)、良亮さんと内縁関係だった楠見有紀子さん=同(26)=の首をそれぞれロープで絞めて殺害、家にあった現金計約416万円を奪った。また、3人の遺体をトラックなどで運び出し、愛知県西尾市の資材置き場に埋めた。


購読申し込みフォーム 携帯サイト紹介

03月22日(木)の県内ニュース

 日本が見える 47news地域の銘品・名店勢揃い【47CLUB】
就職情報 不動産情報