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自衛隊「監視」差止訴訟 原告側一部勝訴
2012 年 03 月 26 日 19:44
自衛隊の「情報収集」は「違法」との判断です。
自衛隊が、イラク派遣に反対する市民集会などを監視していた問題を巡る、全国初の裁判で仙台地裁は26日、「監視はプライバシーの侵害にあたる」とし国に賠償の支払いを命じました。
この裁判は、陸上自衛隊の情報保全隊が、イラク派遣に反対する団体や個人について情報収集していた問題を巡り、人権侵害だとして市民ら107人が国に対し監視の差し止めと、およそ1億円の損害賠償の支払いを求めていたものです。
裁判は2007年12月に始まり、国は「国民の権利を侵害していない」などとして争っていました。
畑一郎裁判長は、監視差し止めの訴えは却下したものの、自衛隊の情報収集は違法だと認定しました。
その上で、「何ら犯罪性がないにも関わらず、原告の写真を撮影し記録するなど、表現の自由やプライバシーを侵害したことは明らか」だとして、原告の男女5人に合わせて30万円の支払いを国へ命じました。
自衛隊の情報収集を巡り、違法性が認められたのは全国で初めてです。
防衛省は「国の主張について裁判所の理解が得られなかった。関係機関と調整の上対処したい」とコメントしています。