∂月≒日
今日は三学期の終業式だった。
あと二年程すれば、今は喜んで受け取っている通知表も苦痛に成るんだろうなぁと思いながら通知表を受け取ったりした。
恒例行事で通知表を見せ合ってから、取りあえず一年の終了をチョコレートパフェでお祝いだ―!!の流れになって全員で翠屋に行くことに。
桃子さんの奢りで全員、チョコレートパフェをパクついて来年の我らAMANAS9の指針について話し合った。
取りあえず、来年の出し物舞台で演奏するバンド曲の歌詞は完成していたので、なのちゃんに渡したらチョコレートパフェを吹き出しかけてから「これを歌うなんて罰ゲームなの!?」とか歌詞を読んで叫んだが気にしないことにしておいた。
あーちゃんとすずちゃんも歌詞を読んだが、なのちゃんの様なリアクションはしなかったしな。ただ、自分がボーカルでなかったことを心底ホッとしていた様子ではあった。
まぁ原曲は名曲だったし、一部の歌詞をなのちゃん用に改訂しただけだから、去年並みの盛り上がりも見せれるとは思う。
P.S 取りあえず、我が家でも一学年が無事終業を迎えたことを祝い寿司を頼んだ。
一年前の焼き回しに成らない様にウニを開始早々に奪取したら、キレた父さんに喧嘩を売られたので買ったら母さんに親子揃ってのアイアンクローを決められ撃沈している間に、生魚を母さんとかリニスとかリニスとかリニスとか主にリニスとかに食い尽くされると言う事態になってしまった……。
結果、去年より酷いことになり、俺と父さんは残ったカッパ巻きとか干瓢巻きとか玉子焼きとか海老しか食べられなかった……。今度から寿司が出た時は食事中の喧嘩は止めようと思う……。
つうか、リニスは人間形態でいることが多いから、元が山猫だったのは忘れてた。いや……、ついこの前に猫形態になってけどさぁ……。
∂月Ω日
さて、何をどう書くべきなのか……。
取りあえずありのままに起こった事を書くなら、今日はなのちゃんとあーちゃんの料理の先生役を我が家でやった。
一言で感想を言うなら、激しく顔が痛いのと精神的に疲れたに限る。
先ずはゆで卵を作ってみようと言ったらあーちゃんは真っ先に電子レンジに卵を入れ様としたのでそれを止めたら、なんで電子レンジではゆで卵が作れないのかあーちゃんが聞いてきたので、作れないのは知っていたけど同じく疑問だったらしいなのちゃんにもあーちゃんと一緒に電子レンジの原理についていろいろ省略して講義した。
マイクロ波加熱と言うもので電子レンジはモノを加熱しており、これは水分があるものを均衡に加熱するため、卵だと白身が固まらない内に黄身も加熱されて膨らんでしまうので、卵の殻よりも卵の中身が大きくなって外に出た瞬間に、密封されて熱くなっていた殻の内側よりも温度が低い外に吃驚した黄身が爆発してしまうのだと、分かりやすい様な分りやすくない様な小学一年生には難解な単語抜きの説明をした。
取りあえず、補足として圧力鍋でゆで卵を作ろうとしても、アルミホイルを電子レンジで加熱してもダメだと言っておいた。
なんか思い返すとこの時点で料理じゃなくて理科の先生をやっていたが、その後は一応ちゃんと料理の先生らしくゆで卵の作り方をあーちゃんには教えた。
なのちゃんはもともと桃子さんに料理を教わっていたし、あーちゃんも俺が付きっきりでゆで卵作りを見ていたので直ぐにゆで卵は出来て、休憩をすることにした。
昼食前だったので一人一個で作った、固茹でのゆで卵を剥いて塩を振って食べていて、ふとなのちゃんとあーちゃんが料理の弟子入りをしてきたことを疑問に思ったので聞いてみた。
あーちゃんは俺が料理を出来ると聞いて女のプライドを砕かれたかららしいが、ならワザワザ俺に習う必要ないじゃんかと言ったら、あーちゃんは少し黙ってから「少しは察しないさいよ」と少しだけ俺を睨みつけてきた。
ソレに対して、何か言い知れぬ罪悪感を感じたので、それ以上は何も言わなかったがなのちゃんはバリバリ俺を睨みつけてるし、父さんは居間の襖の隙間からリビングを覗き込み殺気が篭ったガンを俺に送り込んで居たので父さんにはガンを送り返して置いた。
なのちゃんは俺が昔に作ったオムソバを作れるように成りたいから俺に弟子入りしたらしい。
最初はオムソバと言われてもすぐに思い出せなかったけど、記憶掘り起こしてあの時に作ったオムソバのことだろうとぼんやりとだが思い出せた。
二人で思い出して語っていると、あーちゃんがおいてけぼりになって話についていけてなかったので、一から順に話始めることにした。
士郎さんが事故になった時に遡るが、なのちゃんは土日は我が家で過ごすことに成っていた。
そんなことになっていた為に当たり前だがなのちゃんは時折寂しそうな表情をする様になりはじめて、こりゃあヤバいと思いなのちゃんにいろいろ気を掛けるようにしたのだが「なのはに構わなくて大丈夫なの」とか「えい君は自分のやりたいことやっていいなの」とか、なんと言えば良いか……、誰からも必要とされる“いい子”になろうと当時のなのちゃんは思っていたんだと思う。
当時は深く考えてはいなかったが、今考えればゾッとする話だ。間違いなく、それは人間としてブッ壊れた人間失格の人格者の思考回路なのだから……。例えるなら、他人の為に身を呈することのできる事故犠牲精神の持ち主……。
Fateの衛宮士郎よりは酷くないし根本も違うだろうが、それに近い思考回路の持ち主が目の前で生まれ掛けていたのだから本当に今考えると寒気がしてくる……。
まぁ、そんな事にはならなかったのだから結果オーライなのだが。
とにかく当時は頑固なまでに一人きりで過ごそうとするなのちゃんに、梅干し拳骨を食らわせたり、脇をくすぐっりしてとにかく俺はなのちゃんの本音を聞き出すように仕向けるがなのちゃんもなのちゃんで頑固なものでなかなか本音を出さないので、どっちが先に音をあげるかの我慢大会になっていた。
それに勝ったのは俺だったが、なのちゃんもまだ意地を張っていたのか聞き出せたのは食べたいものくらいだった。
しかも、聞き出せた食べ物が『今すぐに桃子さんが作ったのと同じくらいに美味しいオムライスが食べたい』と来たのだから酷いイジメである。
普通の四歳児には達成できないがそこは俺だったので、その日に監督していた父さんの金〇マを蹴って気絶させて、冷蔵庫を漁ったが冷や飯がなくご飯も炊けていなかったので代わりとして焼きそばの材料でオムソバを作って、ソレをオムライスの代わりに出したんだった。
要求されたものではなかったけど、オムソバを食べてからなのちゃんは心を開いてくれて、その後になんでここ迄してくれるのかと聞かれたのでなのちゃんが心配だから、なのちゃんと一緒に居たいからと言ったんだったな。
その後に抱きつかれて盛大に泣かれて、一緒に居てやるよ~云々かんぬんと言ったんだったなぁ~とあーちゃんに思い出しながら語ったったら、恥ずかしかったのか真っ赤になったなのちゃんに押し倒されて、マウントボジションでグーパン連打をされてしまった。
未だに顔が痛い……。父さんは「幼女に押し倒されてグーパンされるって、なんてリア充なんだ!」とか怒り狂ってたが、押し倒されて殴られた側からすればじゃあ変わってくれと言いたい……。マジで……。
∂月∬日
今日、無事父さんから現代魔術の理論を教わりきった。
父さんは俺の吸収速度にかなり驚いて居たようだ。まぁ、物理学の基礎は理解していたので飛ばして魔術理論の方に入ったからかなり省略されていたし、早いっちゃ早いんだがな。
それでも父さんが言うには、「“この俺が”三年掛けて吸収したじいさんからの現代魔術理論と応用に加えて、その後に俺が発展させた現代魔術理論を一年ちょっとで吸収しやがって……」とか言って居たので有り得ない学習速度だったらしい。
ただし、理論は無事に修得しきったが現代魔術の実践はまるっきり、すかすかなので完全に終わったかと言うとそう言うわけでもない。
そっちの方はマスターとの現代兵器or武術の学習と一緒にやるらしい。マスターの元では白兵戦のやり方でも習うのかよと思ったので、口にしたら「その通りだ」とか言いやがった。
それを聞いて、もうなんか色々諦めることにした。
取りあえず現代魔術師をコレから名乗っても良いが、代わりに現代魔術師としての注意を父さんから警告された。
まずは魔術の秘匿。コレは当たり前だが、禁書目録聖省と言う魔術機関があり、異端とか危険と判断した魔術は魔女狩りだぜヒャッハー!の精神で魔術を禁書として封印していき、その異端の対象には現代魔術も対象に入っているので気を付けろとのこと。
何しろ本気になったら国家を一つは潰せると言うのだから恐ろしい……。父さんの顔が珍しく本気だったので嘘ではないのだろう。
幹部の「聖省十四救難聖人」という幹部連中も化け物の様な強さで、一対一で父さんが殺りあったら相性と状況が最悪なら殺されてしまうかもしれないくらいの化け物連中らしい。確かに父さんを不利な状況にしたくらいで殺せるなら、ソイツは間違いなく化け物だ……。
とにかく禁書目録聖省には関わるなと念を押して言われた。
後はトゥーレという魔術結社にも気をつけろとも言われた。こちらは父さんの宇宙人ぶりがブッ飛ぶような怪物連中の巣窟らしい。
とにかく、デフォルトで全員が不老とか人外すぎる。やりようによっては聖人を単体で殺せる魔術師って何さ? しかも全員がやりたい放題の思考回路の持ち主って……。
ちなみに父さんはトゥーレの空位にスカウトされたらしいが、もともと魔術を極める気はなかったので蹴ったらスカウトした人が激怒してそのまま戦闘が始ってしまい、その時に同行していたマスター共々殺され掛けたがなんとか逃げきったらしい。
……うん。聞かなかったことにしよう。不吉すぎるもん。
P.S コレから俺が現代魔術理論を作ってく事になるが、穴倉のヨハンナとかいう引きこもりっぽい名前の人が教皇の禁書目録聖省が恐いので研究材対象探しもビクビクだ。
だが父さんは禁書目録聖省が恐くて魔術師なんてできないからドンとしてろと言う。俺は父さんの様な人外ではないが、それもそうだと思い気を緩めることにした。
まぁ……、鍛練期間中だし研究対象は気長に探せば良いのだろう。とにかく、明日からは正式な現代魔術師としても頑張りますか……。
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