#月●日
今日は一時間目から四時間目迄を使って運動会の予行練習を行い、精神年齢はオッサンの俺にはかなり堪えた。
なのちゃんを除いたクラスメイトは大喜びしていたが、そのなのちゃんは顔色が青くなっていたので青くなるほど予行練習が嫌だったのだろう。
学年別競技は一、二年生は大玉転がしで転がすのがしんどくなり持ち上げてゴールに行こうかと思ったが、それだと大玉転がしにならないので断念した。つうか、それ以前に小学一年生が大玉持ち上げて移動したらエライことになる気がする。
俺なら普通に出来るけどね。
上級生達の競技を幾つか見た後、一年生の徒競走が始まった。すずちゃんは一位を取り、俺とあーちゃんは二位だった。
鍛えているので小学生程度なら普通は負けないだろうが、と思うだろうが何しろ相手が悪すぎだ。すずちゃんだったのだから勝てるはずがない。
それこそ、魔力とかオドとかで身体能力を底上げすれば勝てなくもないだろうが、学校の競技ごときにそこまでやるのはバカらしかったので、俺は徒競走の結果に関しての不満はなかった。
ただ、なのちゃんの徒競走の結果は酷いを通り越して悲惨の一言だった。
運動スタイルのポニテなのちゃんになって疾走するも二十メートル走った辺りで頭から地面に突っ込むように転んでしまった。
俺の隣に居た幽霊ちゃんは俺と初めて会った時の出来事を思い出したのか、鼻を抑えて「アレは痛い…」と呟いていた。
実際は運動場の転んでも怪我軽微で済む地面なので石畳で転んだ幽霊ちゃんよりはマシだっが、それでも六歳の女の子には辛いらしく、鼻を抑えて涙目の上に鼻血も出て居たので先生に許可を貰ってなのちゃんの元に駆け寄り、お姫様抱っこをして即観衆の目から全力で離脱し保健室に向かった。
お姫様抱っこしているのを見られのが恥ずかしかった俺が、その時限りは魔力とかオドとか使って全力で逃げたことを誰が責められるだろうか?
保健室でなのちゃんの治療をして貰い、やたらと動いて血の流れが激しくなって鼻血が止まらなくなるとイケないので一時間程なのちゃんは安静にして保健室で静かにしていることになった。
ただ、なのちゃんはやたらと俺を見ては赤くなっていたので、女の子だからお姫様抱っこをされたのと鼻血を見られたのが恥ずかしかったのかもしれない。
保健室を俺が去ろうとした時、なのちゃんは俺の体操着の裾を掴んで暫く考えた後に自分の特訓に付き合ってくれと言ってきた。今日の徒競走を途中リタイアしたのがかなり悔しかったらしい。
それは自体は偶々なのだろうが、なのちゃん自身は本番で一位を取りたいらしい。運動オンチだから正直無理じゃないかと失礼ながらも一瞬思ったが、そこは先生達が同じ速さの生徒達を一緒の徒競走組にしてくれているのでなんとかなるだろう。こうして明日から、なのちゃんの特訓をすることになった。
#月▲日
今日もなのちゃんとの特訓は続いた。一週間前とは違い走りのフォームも出来上がり、だいぶ綺麗になってきたので後は本番次第だろう。
試しにタイムを測ってみたら、特訓を開始する前よりも一秒程早くなっていたから本当に頑張ったと思い、頭を撫でたら顔を真っ赤にしてから顔面にグーパンを入れられた。最近されてなかったから忘れてたが、なのちゃんはパンデレだったよ。
そう言えば、妹は今日から張れて離乳食を食べ始め、それと同時に座れる様になった。
俺がスプーンで離乳食をアーンして挙げると満面の笑みで食べる妹、テラカワユス。
我が家の最後の良心がリニスなら、妹は我が家のオアシスだ……。
あと、母さんが今年一杯でプロレスラーを辞めて専業主婦をしようと思っていると食事時に言われ、我が家がパニックに陥り掛けた。
何しろ母さんの収入が本収入で父さんの収入が副収入だと当人達以外は思っていたからだ。
父さんが俺は「俺はヒモか!」、とか叫んでいたが昼間の生活を見る限りはそれ以外の何に見えるのか教えて貰いたいモノだ。
その後、父さんが「プロレスラーは辞めても、プロレスは止めないからそう問題ないだろう」、とか言った瞬間恒例の惨劇タイムに突入。
プロレスは辞めても、夜のプロレスごっこは止めないんですね、分かります。
P.S リニスの様子が最近変な気がする。正確に言うなら幽霊ちゃんが家に来た日から、やたらと幽霊ちゃんを観察しているのだが……。
はっ……!? もしやリニスって百合なのか!?
どうする……、応援するべきなのだろうか……? いや幽霊ちゃんはノーマルっぽいし…応援したらしたで、幽霊ちゃんが二重の意味で逝く事になるし!! たがしかし、百合百合なリニスと幽霊ちゃんの乳繰り合いも(以下パニックを起こし未成年には刺激が強い上に訳のワケらない文が書かれて居るので省略させていただきます
◯月●日
ふはははははは!! 我が頭頂部に輝く崇高なる色は赤!! 白を血祭りに上げ戦場に君臨する者……我は赤の覇王成りっ!!
とか前世の小学六年生の時に運動会の入場式中に校庭のど真ん中でマイクを持って宣言したのを思い出し、今日の入場式から今に到るまで激しく鬱だ。
信じられるか……? あんな中二なことをやってた俺がIQ190だったんだぜ……。
あの頃の俺を絞め殺したいっ……!
一応クラスメイト達からは勇者扱いされて憧れの的にはなったけど、それはそれこれはこれだ。
さて昔の事は良いから、日記を書こう。
今日はとにかく、親父どもがヤバかったの一言に尽きる。生徒達は保護者より早く登校するのだが、教室から父親達がオリンピックの陸上競技を霞ませる様な速さで校門から入ってきてあっという間に席取りをすませてしまった。
と言うか父さんは大人気なくオドによる身体強化を使ってるし、士郎さんは神速を使うとか大人気なさ過ぎだと言いたいが、その二人に生身で互角の速さで着いていったデビットさんは人間ですか? ターミネータとかシュワちゃんじゃないですよね?
それ以外にも何人か互角の速さを出していた親父が居たのだから驚きだ。
だが先生曰く、これでも全盛期の親父達のレベルに比べると大分落ちているらしい。これより速いなら新幹線レベルじゃねぇか。
海鳴の親父どもの生態はどうなってるんだよ……全員、宇宙人かなんかなのか?
親父どもの考察はしても分からないので今はスルーして、運動会の事を書く。
取りあえず、滅茶苦茶長い校長の開幕式で日本政府の敷いた凶器指定の法令に五回ほど不満を抱いたが、誰も倒れずに開幕式は無事終了。
大玉転が終えてから、重要イベントである徒競走へ。
俺の順番が次の次の次と言う時に名前を呼ばれた気がしたので辺りを探したら、大分離れた位置に居たが、五秒もしない内にうちの一家を探し出せた。
次いでに隣のすずちゃんの肩を叩いて父さん達がいる方を指で指したら滅茶苦茶引きつって居た。
まぁ…そうだろうな、俺の家と高町家とバニングス家と月村家は同じ場所に固まっているが激しく目立つ。理由は後者の二家が異常な量のカメラとビデオカメラを所持していて自然と目を引く。
俺は大量のカメラとビデオカメラ達に撮影される側じゃないから平然としてられるが、当事者のすずちゃんからすればひきつたくもなるだろう。
それから一分もしない内に俺達の番になり、疾走を開始したがやはり僅差ですずちゃんに負けてしまった。
上手い具合での加減はやはり、すずちゃんの方が上手だ。
あーちゃんは頑張って一位を取ったらしく俺の前で無い胸を張り自慢したので、ナイチチは見せ付けなくて良いと言ったらグーパンされたぜ。
そして、なのちゃんはフォームは綺麗になったのだが体力が足らずに途中でガス欠を起こして二位になってしまった。
なのちゃんは捨てられた仔犬見たいな雰囲気を纏って、一位を取れなかった事を俺に謝ったので頭を撫でて、二位を取れた事を褒めた。
あーちゃんもすずちゃんも、なのちゃんが努力をして居たのを知っていたのでなのちゃんの順位を褒めてなのちゃんは笑顔になった。
だが非情なことに最終結果は、俺達赤組の惨敗。チーム戦だから負ける時は仕方がないんだがな……。
ちなみに、なのちゃん達は赤組の惨敗に涙目で保護者組が来るまで俺がなのちゃん達を慰める事になった。俺の近くでオロオロしてた幽霊ちゃんが羨ましい……、俺が泣きたくなったわっ!
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