ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
小学生編(前期)
14ページ目
◇月●日

 今日は昨日と一昨日に比べれば大した事はなく、とても平和な一日だった。何しろ今日は、なのちゃん家に行っただけだったので呆然とすることはなかったからだ。

 昼飯を食べおえてから高町家に向かうと、高町家の前には黒塗りのリムジンがあり、あーちゃんとすずちゃんが車から出てきた。どうやらあーちゃんがすずちゃんを迎いに行き、一緒に乗ってきたらしい。二人が来た経緯を納得してから高町家に向かうと、なのちゃんが玄関に向かいに来て、なのちゃんの部屋に案内された。

 なのちゃんの部屋に入るのは久々だったのでそのことを口にしたら、あーちゃんが真っ赤になってグーパンしてきた。あの言葉の何処に怒る要素があったのかよくわからない……。
 ただあーちゃん曰く、言い方がムカついたのだと言う。言い方もなにもなのちゃんの部屋に入るのは久々だなと言っただけなんだぞ、キレる要素がないじゃんかよ。すずちゃんはすずちゃんで一度恋愛ドラマを見た方が良いとか、関係のないアドバイスをしてくれるしなぁ……。
 俺とあーちゃんの関係なんて兄と妹的なモノだろ……、あーちゃんはそれなりに俺に好意を持ってくれてるみたいだから俺はそれで嬉しいし、それ以上の関係を今のところ俺は望んではいないのだ。

 そして遊戯タイム。月姫が去年の十二月に発売されたハズなのに、何故か売ってあったモンハンP2……と言うかPSPだがフライングしてたのはこれだけじゃなく、PS3もあるしWiiもXbox360もある。ちなみにニンテンドーはなんとDSの次世代機TSと言うハードを作っているらしい。トリプルスクリーンの略ですね、分かります。
 何でこんなゲームメーカーの技術が進んでるかは分からないが、まぁ進んでるいるってんのなら進んでるんだろう。原因など分からないし、正直どうでも良いことだ。

 武器は俺が片手剣でせっせと罠を張り状態異常にするか、ライトボウガンで援護して、なのちゃんがガンランスで竜撃砲をぶちかまし、あーちゃんが大剣の溜め切りで頭を狙いまくり、すずちゃんが双剣で足を狙い体勢を崩させて、鬼人化して乱舞をする…三人とも攻撃的過ぎるんだよなぁ……、どれくらいかと言うと俺は本来は太刀使いの筈なのに、遠慮してサポートに回るくらいに攻撃的だ。
 ただ、なのちゃんが竜撃砲を撃つ時とすずちゃんが鬼人化した時は、なんでか本人が実際に使用しても違和感を感じないと思ったのは何故だろう。

 ゲームは一日、一時間と言うわけではないが、ゲーム休憩に入ってしばらくしたら桃子さんがおやつを持ってきてくれた。何とおやつはチョコレートプリンのかなり凝ったのでトッピングに生クリームとサクランボが乗せられており、じっくり時間をかけて味わい尽くした。

チョコレートプリン最高!

 そして、今日は四時に解散。家に帰ると父さんが自分の部屋で服を見繕っていてかなり気持ち悪かった。なぜそんな事をしているのかと訊くとなのちゃんに加え、あーちゃんやすずちゃんなどの美幼女が来るのだから、印象をよくする為にカッコ良く見える服を着るのは当然ではないかと切り返された。直後に母さんから処刑されたのは何時もの事なので書くまでもないだろう。

 父さんは母さんが居るかどうか確認してから物事を言わないと、その内命が無くなるのではないかと思った。…………父さんだしそんな訳ないか。



◇月∞日

 今日はなのちゃん達が家に来たがいろいろあった…。
 朝から気合いを入れておめかしをした父さんが、庭に埋められた。もちろん母さんがやったので、スケキヨの如く上半身だけ地面に突き刺さった状態だった。慣れた光景なので特に気にせず、スルーして朝食を食べて終えた。どうでも良いけど、とうとう父さんは気合いを入れておめかしをしただけでパイルドライバーをされたんだよな……。普通の家庭なら不幸だと思えるけど、父さんだと本当にどうでも良いことだと思えるから不思議だ。

 ただ、余りにも家では慣れた光景だった為に放っておいたら、昼過ぎに悲鳴が聞こえて玄関に出てみると腰を抜かしたあーちゃんとすずちゃんが地面に座り込んでおり、犬神家の祟り…と呟いてから震えていた。その二人の視線の先に居たのは当たり前のように父さんだった。なのちゃんと一緒に父さんを地面から大根の様に抜いてから二人に紹介した。

 紹介した後は父さんを庭にほったらかしにして、二人を俺の部屋に案内する。あーちゃんとすずちゃんは「男の子の部屋って始めて入ったけどこんな風になってるんだ」とテンプレなセリフを言ってから、あーちゃんは俺のベットの下を覗き込んだ。何も言わなかったがエロ本探してたな……。この年齢だと買えないし、そもそも隠すならもっと別の場所に隠すから探しても意味はないんだけど、もし本当にあったらあーちゃんはどうするつもりだったんだ? かなり気まずくなるぞ……、主に俺がだけどね。

 そしてポコたんが部屋にジュースを持ってきてくれた時、二人はかなり驚いていた。狸が二足歩行していると、どうやらふたりは始めて狸に会ったらしく知らなかったのか狸は二足歩行して、食卓についてご飯を食べるのが常識であることを教えたらかなり驚いていた。
 二人からすると二足歩行するのはサーカスのプードルで、立つのはレッサーパンダくらいだと思っていたと言う。
 フウ太くんですね、わかります。
 ちなみにポコたんは、あーちゃんとすずちゃんから滅茶苦茶モテていた。よ…幼女なんかにモテてたって、羨ましくないんだからね!

 ……ごめんなさい…嘘を書きました。キャハハ、ウフフされていたポコたんがかなり羨ましかったです。

 みんなが帰った後、父さんが起き上がり美幼女は何処だ!?と探し始めたが、残念ながらみんなは帰った後なので如何に捜そうが見つかる筈がない。帰った後だと言うと、絶叫してから庭にふて寝したので放っておく事にした。

 スケキヨの如く埋まってたせいで第一印象は最悪だったことは、言わないで置いた俺は優しい。
 マイナスの印象をプラスにするには大変だろうが、せいぜい頑張ると良いと思う。母さんに阻止されるだろうけど。



◇月◇日

 今日は全力でだらだらして、休日を満喫した。そして部屋のベットでゴロゴロしてると、ふと俺の学校生活について考えてみた。今は入学前に考えてたような充実した学校生活なのか?

 結構充実はしている。女の子だけだけど友達だって出来たしと考えて……、そして学校で友達とする趣味がないことに気付いた。部活動でもサークルでも同好会でも良いが、きょーにいさんとは違うリア充ライフには必要なモノが足りていないのだ!
 小学生は普通はやらないだろう、と言うツッコミは受け付けないぞ。何てったって俺は転生者、ゲームで言えば強くてニューゲームであり、気分で言えばRPGのサブイベントを楽しむ二週目の気分だ。
 やるなと言うことは、即ち二週目以降のゲームをやりこむなと言う、ゲーマーにとってはとんでもない鬼畜の制限と同義なのだ。

 そして暇そうにしていた父さんに、友達数人で出来る趣味との活動って何が良いか訊いてみたところ、バンドが良いのではないかと言われた。
 バンドか……楽器はピアノを少しかじった程度と太鼓が少々叩ける。前世の小学生の頃に鼓笛隊をやったことが有ったので俺がやるなら、キーボードかドラムだな。

 楽器はどうしようかと思い、父さんにダメ元で相談したら楽器は裏庭の倉庫に五、六式程あるから使って良いとのこと。
 裏庭の倉庫って確か半畳も無かったのに良くそんなに入るなと思い、確認してみたらねじ曲がりうねっていた。倉庫内の空間が。
 父さんも大分謎が多いが、我が家もかなりミステリー要素が多いと思う。空かずの間とか結構あるしと言うか、結婚した後に中古の我が家を買って引っ越したらしいが前の住人はどんな人間だったんだ…。

 父さんよりも家全体が謎だらけ……と言うか、父さんに関わる全てが謎で出来ていると思った、こどもの日であった。


小説家になろう 勝手にランキング


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。