＠月⊿日

　俺の五歳の誕生日に、両親から少しだけ埃を被った上品な装飾が施された分厚い日記帳を十五冊貰った。
　一冊辺りで一年分は書き記せる程の厚さはある日記帳が十五冊、なにをさせるのかと思ったら骨董屋で売っていたから誕生日プレゼントにだそうだ。

　余りにも適当なプレゼントだった為、俺、呆然。父さんに理由を聞いたら、玩具を買ってあげても俺が喜ばないので何にしようか迷っていたら奇跡的にも出逢ったそうだ。
　父よ、アンタは何処の骨董品コレクターだ、と突っ込んだら俺はエロゲーマーだ！！と切り返された。ちなみにその後、母さんにアーッな目に会わされたのは書き記すまでもないだろう。
　もしかしたらこの日記帳を読む人が現れるかもしれないので、今日は先ず日記帳に俺と周囲にいる人達の事を書こうと思う。

　先ずは俺。名前はない……嘘だけど書き記さない。名前を知りたいのなら日記帳の名前の所を見るといい。
　次に父さん。職業不明な謎の人。昼間は家で家事やパソコンをしていて夕方には寝て夜になると外に出ていく。趣味は息子の前でも堂々とやるエロゲだと言うダメ親父。
　次に母さん。同じく職業不明。夜に風呂に入るが出かける前にも必ず朝風呂してから仕事に向かうのは何か関係有るのかもしれない。趣味はなのちゃん（なのちゃんについては後述）弄り。

　ここからは、お隣さん。
　なのちゃん。俺と同い年の幼なじみ。母さんに弄られて顔を真っ赤にしつつ嬉しいらしい。たぶん性癖はＭなんだと思う。
　語尾になのなの付けるからなのちゃんであり、決して本名が高町なのはだからなのちゃんではない。

　次にリア充氏ね、と言いたくなるきょー兄さん。美少女な幼なじみに血の繋がらない従姉妹の妹に血の繋がらない母親とかリア充以外のなんなんだと言いたい人。しかもイケメンで家が道場で結構強くて……、もうリア充氏ねよな。確実に将来モテモテ確定な人。

　次にみゆ姉さん。眼鏡っ娘美少女で見た目通り文学派なのに武道経験者。美少女なのに影が薄く、そしてみんなからよく弄られるなのちゃんと同じＭ体質なんだろう。影が薄いからコレくらいしか書くことがない。

　そしてお隣の亭主の士郎さん。良く分からんとんでも剣術流派の継承者らしい。小太刀でドラム缶を輪切りにしたり、WA4のアクセラレイターができる剣士とかマジで有り得んな人。その子供のきょー兄さんとみゆ姉さんも、きっと士郎さんみたいな人外になるのだろう。
　個人的になのちゃんにだけはそのままで居て欲しいが、俺の中の何かが人外をも越えてしまうと訴えているが気のせいだ。あんな優しい子が人外に成る筈がない。
　ちなみに最近ずっと俺になんたら流をやらないかと誘ってきているため結構迷ってる。
　本職は喫茶店のマスターで時々黒いスーツを着てフラりと消えるが、893ではないと思うけどそれに近い人間と思われる。最近大怪我を負ってそっちの方の仕事を辞めたらしいが、何をトチ狂ったか翠屋を継がないかと言ってくる困ったさん。

　MOMOKOさん。失礼、桃子さんです。めちゃめちゃ美人で若い人、歳は二十九歳なのに十五の子持ちで血は繋がってないけどさ桃子さんと十四歳しか違わない子供を持っていながら桃子さんと結婚した士郎さんはどう取り繕うとロリコンだと思う。
　怒るとMOMOKOさんになる。なのちゃんのおばさんと呼んだ時には地獄を見ました。余談だけど母さんも同い年だった為母さんもぶちギレた。
　結構前から翠屋を継がないかと言っている人なのだが、なんかその言葉には裏が有りそうで恐い。うんと頷いてしまうと引き戻れない気がするので適当にはぐらかして逃げている。

　取りあえず大まかな人を書いたらページが埋まり掛けたので、今日はこの辺にしておこう。三日坊主にはならない事を祈りながら此処に記す。



オマケ

主人公：転生者で前世の記憶を持っている。元科学者でゲーマーだった。
巨乳、ポニーテール好き。
趣味は車磨きと料理とアニメとラノベを読むことと日記をつけること。リリなの、とらハは知らない。
子供が好きだが性的な意味ではない。