リニア京都駅ルート誘致、滋賀と大阪が支持 広域連合
リニア中央新幹線の名古屋-大阪間のルートをめぐり、滋賀県の嘉田由紀子知事と大阪市の橋下徹市長は25日の関西広域連合の知事会合で、京都府と京都市が目指す京都駅ルートに支持を表明した。両県市にとってもメリットがあると判断したためで、広域連合で取り組むリニアのルート検討にも影響を与えそうだ。
2045年に開業予定の名古屋-大阪間は国が昨年5月に決めた整備計画で「奈良市付近」を通ると明記したが、府と京都市は「奈良ルートより経済効果が大きい」と京都駅ルートを求めている。
大阪市内で同日開かれた会合で、嘉田知事は奈良ルートより京都駅ルートの方が距離が短いことに加え、首都直下型地震が起きた場合、皇室機能が京都に移ることを想定し、「関西にとって京都は大変大事だ」と述べた。
また、京都駅ルートは、滋賀県内にもリニア駅が設けられる可能性があるため、会合後「中間駅の期待もある」とも語った。
大阪と関西国際空港をリニアで結ぶことを求めている橋下市長は、奈良に比べ北よりのルートとなる京都駅の方がカーブが緩くなるため関空まで延伸しやすいとし、「(広域連合に)奈良県がいないうちにどんどん話を進めていいのでは」と訴えた。リニアの事業主体はJR東海で、広域連合にルート選定の権限はないが、広域連合として京都駅ルート誘致を明確にし、奈良に揺さぶりをかける狙いもあるとみられる。
【 2012年03月25日 23時08分 】
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