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ネット削除、動く警察 「みる・きく・はなす」はいま(2/3ページ)

2011年5月4日12時38分

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 同様の情報はチェーンメールでも広がっていた。埼玉県では「物資を送る」という電話が1日100件近く殺到し、国との連絡にも使う災害対策本部の電話回線4本がふさがった。被災地・宮城などいくつもの県が「そんな事実はない」と発表に追われた。

 男性のブログには「役所の仕事を邪魔するな」と非難が押し寄せた。知人に「隊員本人に確認したのか」とメールを送ると、返信があった。

 「ネットで見た」

     ■

 真偽不明の情報が飛び交うネット空間。「国民生活を混乱させる」として警察庁が対策に乗り出した。

 「不審な情報を発見した場合には速やかに適切な措置をお願いします」

 3月17日、ネット事業者の業界団体にA4判1枚の文書がメールで同庁から届いた。さらに同庁は、デマと判断した書き込みは削除を要請するよう各都道府県警に指示した。表現の内容に警察が踏み込む過去に例のない対応だった。

 「関東一円はできる限り西へ避難だって」「3月21日 関東大震災が起きる!」。削除の要請は4月21日までに41件。13件が実際に削除された。

 ある東京都内の事業者には3月24日、警視庁の捜査員2人が突然訪れ、印字した書き込みを手に「適切な対処をとってほしい」と言った。避難所から留学生が物資を運び出して枯渇との情報。「従来も規約に基づき、自主的に対応してきた。まるで検閲のようだ」と事業者は憤る。

 こんな情報もデマと判断され、削除された。

 「ガソリン抜き取りや火事場泥棒が報告されている。こういう時だからこそ助けあおう」

 宮城選出の参院議員、熊谷大氏(36)=自民=が3月17日にツイッターに書き込み、だれかがネットに転載したものだった。

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