2012年1月26日 11時12分 更新:1月26日 11時41分
【ソウル澤田克己】韓国紙・朝鮮日報は26日、朝鮮戦争休戦(1953年)後に北朝鮮に拉致された韓国人の数が571人であることが北朝鮮側の資料で明らかになったと報じた。韓国政府が把握している人数より54人多かったという。
報道によると、韓国の拉致被害者家族会の崔成竜(チェ・ソンヨン)代表が、北朝鮮の朝鮮赤十字会が作成した資料を入手した。資料は08年8月に作成されたもので、「韓国から北朝鮮に来た554人と海外経由で北朝鮮に入った17人に対する消息調査を行った」と記されているという。
海外で拉致された17人のうち14人については生死などの記載があり、8人が生存、3人が死亡、3人が「連絡途絶」となっている。「連絡途絶」の意味は不明だが、朝鮮日報は、死亡経緯を明らかにしたくない場合の表現ではないかという見方を紹介している。
韓国統一省関係者は「資料が本物かの確認は難しいが、海外で拉致された人の生年月日などは正確だ」と話しているという。韓国から拉致された人には、北朝鮮に近い海域で操業中に拿捕(だほ)された漁船員らが多い。自分の意思で北朝鮮へ亡命した人もごく少数おり、資料にはそうした人たちも含まれているとみられる。
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