1年前の東日本大震災で津波に流された日本の漁船が、カナダ政府によって同国ブリティッシュコロンビア州の沖合で確認された。船主にも連絡がついているという。津波による大きな漂流物が、太平洋の東側で見つかったのは初めて。
カナダ運輸省によると、漁船はパトロール中の飛行機が20日に発見した。白い船体はかなりさびついているが、上向きに漂流しており、上空からは船室も確認できる。地元紙によると、船体は約60メートルで、船名は分かっていないが、登録番号を照会した結果、日本の船だと判明したという。
漁船は現在、約150カイリ(278キロ)沖合にあるため、陸に到着するまでには、まだかなりの時間がかかる見通し。カナダ海上保安庁はほかにも数隻、追跡調査をしているという。(ニューヨーク=中井大助)