アインシュタイン・相対性理論      窪田登司 
 
 
 
 マイケルソン・モーリーの実験解析に用いられる、この図が「光速度不変の原理」という仮設を生み、アインシュタイン特殊相対性理論の出発点になったことは、皆さんよくご存じと思います。
 さらに、この三角形の内角の和が180度ではないリーマン幾何学に押し進めたのが一般相対性理論であります。
 アインシュタインは一生、この直角三角形が頭から離れなかったようです。
 詳細は多くの相対論の教科書をご覧ください。
しかし、この図は根本的に間違っていることを、私は世に訴えています。
 
★NHK出版「エレクトロニクスライフ誌」筆者拙稿:1993年3月号〜5月号連載
★徳間書店「アインシュタインの相対性理論は間違っていた」1993年/拙著
★徳間書店「相対論はやはり間違っていた」1994年/岐阜大学後藤学教授らと共著
★徳間書店「科学はアインシュタインに騙されていたのか」1996年/後藤学教授、Y・H・ジュー教授らと共著
ほか
(なお、拙著記事にはいくつかの校正ミスや記述ミスがあることを深くお詫び致します。興奮状態で書いたためのなせる業としてお許し下さることを切にお願いいたします。その後開設しました本ホームページでは、その当時のミスを正して、誤解の無きよう記述しました。なにとぞ宜しくご理解のほどお願い致します。/窪田登司)
 
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Fig.2をご覧ください。
架台が2つあり、例としてV=2vの場合の図を書きましたが、きわめて奇妙な図です。
      「L、vt、ct、光の直角三角形」も正しく、
      「L、Vt、ct、光の直角三角形」も正しいことはあり得ません。
 
 つまり、どういう事かと言うと、t 秒後に光がD までしか到達してないならば、V=2v の架台2の鏡はt 秒後にはFの位置まで行くのだから、光のスピードより速いわけです。そこで、アインシュタインは「そういうことがあってはならない」として、架台がいかなる“速度”であろうとも(つまりCDやCFなどのベクトル長がどんな長さであろうとも関係なく)、そこまで(DやFのこと)の距離をct としたのです(光速度不変の原理といいます)。これが特殊相対性理論の始まりです。
 私はこれが間違っていると指摘しています。
(関連事項(10)ページの http://www.d1.dion.ne.jp/~kubota_t/takashi.html もご覧ください)
 
 これに対する反論は多数寄せられ、相対性理論は絶対に正しいという立場のもので、
「架台1と架台2では、時間の進み方が異なり、Vの方が早く動いているので、時間はゆっくり刻むからそれで良いのだ。時間は t と t’になるのだ。もっと速い架台3があれば、その時間はt” となり、さらにゆっくり時間を刻むのだ。時間と空間の概念を変えた史上最大の大天才アインシュタイン博士が間違っているはずはない。」
というものです。
 私は、その反論は反論になっていないとしています。t’というのは、特殊相対性理論では、Fig.1に示したように、
運動系A’Dの時間です。Fig.2のAFでの時間ではありません。
(註:下表の1次元座標変換式は10ページのA系,B系から示したt’ですので、Fig.1のt’ではありません)
 
 重要な事は、v やV は、相対初期速度に依存するベクトル量であり、velocity です。
一方の光のスピードは光源の運動には無関係に一定値c です。(velocity ではなくspeed であることに注意)。
 こういった異なるベロシティスピードを単純に線でつないではいけないです。
 
“数学的にやってはいけない”ことをやったのが、「光速度不変の原理」と呼ばれる仮設です。
   アインシュタインは、鏡がいかなる速度で、いかなる方向に運動しようと関係なく、その鏡に光は
            “光速度c” で到達し、“時間” の方が変わるのだとしました(Fig.1)。
その結果が、
「マイケルソン・モーリーの実験装置は横方向が地球の運動によって縮んでいる」とか、
「運動する時計はゆっくり進む」、
「運動する時計は進行方向に縮む」、
「高速で宇宙旅行してきた飛行士は歳を取らないアインシュタインの浦島太郎効果」、
「137億年前にビッグバンによって宇宙が誕生した瞬間から時間と空間が始まった。現在も空間は伸びている」
など、きわめて奇抜な、人々の興味をそそる結論になっているのであります。
 
 そういうことはあり得ないというのが、私の指摘です。
 私は、光速は一定だから、運動系にとって相対光速度は変わるとしています。
(実例:ドップラー効果、リングレーザージャイロの原理、ブラッドレーの光行差の現象等)
その大きさは(c−Vcosθ)であることを、上記拙著などで示しています。
 

 
    相対性理論を考え直しましょう
 
ご参考までに、アインシュタインと私の時空光速度の違いを一覧表に示しておきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(フリー:科学技術/エレクトロニクス技術ライター)
ご意見、お便りの宛先:〒203-0033 東京都東久留米市滝山4−10−11  窪田登司
 以下、拙いホームページですが、拙著に関する質問にお答えするコーナーとして発表の場とさせていただきます。
 
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(21)「相対光速度について」 (この項2004年3月6日追加)
 
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(ホームページに通し番号を付けました。本稿はトップページです。)
 
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ある読者から、『アインシュタインの相対性理論のもとになっている“特殊相対性原理”や“一般相対性原理”、“光速度不変の原理”、“等価原理”などは理論を作るための「仮設」であり、窪田氏の記述の「仮説」というのは間違いです。』
というお便りがありました。
 早速辞書を調べましたら、岩波国語辞典に「仮説=ある現象を統一的に説明するために立てた仮定」とあり、「仮設=実際にはない、また、確かだとは分かっていない事柄を仮にそうだとすること。」とありました。まさに、ご指摘の通りであります。ご指摘有り難うございました。ホームページ内の未だ直してない部分や拙著の中のアインシュタインの「仮説」は「仮設」に読み替えて戴きたく存じます。(2001年5月12日/窪田登司)
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追加:青森県の須藤さんへ
 その通りです。「同時の相対性」などという現象はあり得ませんね。分かりやすい図を追加として、
(23)「同時の相対性」に示しますので、ご覧ください。窪田登司/05年11月25日