今、Aが光の速さを観測しようとしている。Aが静止していれば、どの方向に向かう光も、秒速299,790.2q(光速(C))と観測される。Aが光と同じ方向へ、光速の半分の速さで移動しながら、光の速度を観測すると光の速さは幾らと観測出来るだろうか。常識的には、秒速149,895.1qと計れると思うだろう。今度は光と逆の方向へ、光速の半分の速さで移動しながら、光の速度を観測したらどうだろうか。秒速449,685.3qと計れるだろうか。
現実には、どちらも光は秒速299,790.2qとしか計れない。観測者Aがどの様な速さで移動しながら、どの方向へ向かう光の速度を計っても、その光は光速(C)としか計ることは出来ない。光に限りなく近いスピードで移動しながら、並走する光を計っても、逆に光に限りなく近いスピードで移動しながら、向かってくる光を計っても、光は光速(C)としか計れない。これは、実験により観測された事実である。
マックスウェルの方程式により、全ての電磁力による現象は説明される。電磁波も光であり、電磁気を帯びた物質は電磁波を出し、力(電磁波)は空間を光速で伝わる。マックスウェルの方程式では、物質がどの様に動いても、電磁波は形を変えない。つまり、電磁波の速度は変わらない。
この、お互いに矛盾すると思える2つの事実を説明する為、高速で移動すると、時間の経過そのものや空間そのものの長さが変化するとの考え方がある。光の速度が遅くなっても、観測者にとっての時間の経過が遅くなれば、やはり光は光速(C)で計れるとする。光の速度が遅くなっても、観測者にとっての空間の長さが短くなれば、やはり光は光速(C)で計れると考える。
しかし、時間や空間そのものが変化するなら、何もない真に空な空間においても、時間そのものが変化したり、空間の距離が変化したりするはずであるが、それは理解し難い。第一、何もないのであるから、どの様なメカニズムによってそうなるのか、全く説明出来ない。
また、なぜ光速(C)が、物質や光が移動できる速度の限界であるのか説明出来ない。更にエネルギーを加えれば、物質はもっと速く動きそうなものである。光速(C)に達すると時間の経過は止まる。そこで、光速(C)を超えて移動すれば、時間は逆向きに流れる様になるとの珍奇な解釈も生まれている。
更に言えば、真に空な空間において物質が移動する場合、絶対に静止していると定義出来る一点を、示すことが出来ない。歩いている私が前に進んだのか、私以外の宇宙全体が後ろに動いたのか誰にも分からない。その物質が一見光速で動いていると見えても、静止しているとも定義できる。ならば、更に加速出来るはずである。光速(C)が限界であるはずがない。
物質が円周を回る運動をすると、Gが生じる。しかし、宇宙にその物質が一つあるだけだとしたら、円周運動をしているのか、止まっているのか、どの様に動いているのかさえも分からない。なのに何故、Gは生じるのか。(誤解のない様補足します。宇宙に円周運動する物質が唯一つある状態をイメージしてください。宇宙が真に空な空間であれば、その物質が動いているとは観測出来ません。位置を比べるものが無いのです。なのに、その物質にはGが生じます。それは、宇宙が真に空な空間ではなく、何かが存在していることを示唆します。運動とは、その何かとの位置関係なのです。)
加速するロケットの中でも、Gが生じる。ここでも同じ問題が起こる。宇宙にそのロケット唯一つあると考えると、どの様に動いているのか全く分からない。なのに何故Gは生じるのか。
物質の質量も理解し難い。動き難さが質量であると考えても、動いているのかどうかさえも分からないのに、なぜ質量が観測されるのか。慣性とは、そのままのスピードで動き続けようとする力であるとしても、同様に理解し難い。
エネルギー保存の法則は、物質と物質の運動エネルギーとの保存則を指す。エネルギーが保存されるとは、ある物質の動きが止まれば他の物質が動き出し、止まった運動エネルギーと動き出した運動エネルギーが等しいと言うことである。又は、ある物質の動きが止まれば、他の物質が生じ、止まった運動エネルギーと生じた物質自体のエネルギーが等しいと言うことである。逆に物質が消滅すると、運動エネルギーが生まれる。
ここでも、絶対静止の一点を示せなければ運動エネルギーを定義出来ない。運動エネルギーが物質に変わる、又は物質が運動エネルギーに変わるとは一体何のことなのか。
エーテルを持ち出し、エーテルの海の中を物質が移動するとの考え方もあった。物質が高速で移動すればする程、エーテルの抵抗が増し、光速(C)でその抵抗が∞になる(有限な速度で、抵抗が∞に増す計算式を想像出来ないが。静止時の抵抗/(1−(速度の累乗/光速の累乗))では、何故光速が限界なのか説明出来ていない)。従って物質は光速(C)以上では動けないとした。
運動とは、エーテルに対しての相対的位置関係であるとした。光はエーテルの海の中を渡る波である。エーテル理論では、光を発する物質がどの様に動いても、発射された光のスピードは同じであることを上手に説明出来る。
発光体も光も粒子であるとすると、発光体がC/2で運動する時、光の速さは3C/2となる。しかし、発光体がどの様に動こうとも、光は光速(C)であるので矛盾してしまう。光がエーテルの波なら、発光体のスピードに関係なく、光の速度は一定となる。
しかし、このエーテル理論でも、観測者自身が動けば、光の速度は違って観測される。マイケルソンとモーレーは、地球が動くことにより観測者が動き、観測される光の速度も変化すると考えた。実験により地球の進行方向から来る光の速度と、逆方向から来る光の速度の差を確認しようとした。しかし、結果は逆であり、観測者が如何に動いても、光の速度は一定であることが証明され、エーテルの存在は否定された。
光速度不変の法則から、この様な疑問が当然生じ、長い間、人々を悩ませてきた。私は、これらの疑問を解決しようと思う。
物理学は、超ひも理論に到達した。この理論によれば、物質と光、及びそれに作用する重力・電磁力・強い力・弱い力を矛盾なく説明出来る。物質とは極小さな超ひもの振動であり、その振動が止まると物質が消えた様に見える。超ひもが振動しだせば、物質が生じた様に見える。
重力や電磁力・強い力・弱い力もこの超ひもの振動であり、物質や光を動かす。動かす力も、動く物質や光も振動である。
9次元の空間と1次元の時間の中で、超ひもは振動している。3次元以外の、6次元の空間は小さく縮こまっているらしい。9次元の空間で、様々に超ひもは振動する。3次元空間では同じ超ひもの振動に見えても、9次元空間では異なった振動の仕方となる。1本の超ひもに様々な振動が伝わると、様々な現象を生み出す。ある振動同士は逆の振動なので、1本の超ひもに伝わると打ち消し合って消える。またある振動同士は同じ振動なので、1本の超ひもに伝わると合体して大きくなる等々。
物質もそれを動かす力も、超ひもの振動であるので、物質がエネルギーに、エネルギーが物質に変わり得る。物質としての振動が、動かす力である重力や電磁波の振動に変わる。その逆も起こる。
振動と振動が織りなす現象の詳細を、今触れることは出来ない。しかし、この世に在るのは、超ひもとその振動及び精神だけであることは確からしい。
物質として振動する超ひも自体が、空間を移動すると考えると、前に述べた困難な疑問が起こる。絶対静止の一点が示せなくなり、光速(C)が限界である理由、加速によりGの生じる理由、質量や慣性が観測される理由等が分からない。
一歩考えを進めて、超ひも自体は動かないとする。超ひもが隙間なく詰まっている大きな固まりがある。物質として振動している超ひもは物質と見え、振動していない超ひもは真空と観測される。物質が動いていると見えるのは、物質としての振動が、次々と隣の超ひもに伝わっているのである。
超ひもの振動の伝わる速さが、光速(C)である。光や重力・電磁力・強い力・弱い力(4つの力と呼ぶ)も、超ひもの振動であり、そのまま自由に光速で伝わる。物質としての波は、本来光速で伝わる振動であるのに、何らかの理由で、伝わるのを妨げられ静止している。4つの力の影響により妨害が排除され、物質波は隣の超ひもに次々と伝わるようになり移動する。
物質波が伝わるのは、4つの力の影響によって移動する力(=移動を妨害する力を打ち消す力)が生じるからである。この世に物質の動きに関わるものは超ひも自体とその振動しかない(一旦、精神は物質を動かさないと仮定する。超ひもとその振動のみでは物理現象を説明しきれない時、精神が物質を動かしていることが証明される。)ので、移動させる力も超ひもの振動である。
物質が動くことを妨げている抵抗も、超ひもの振動でしかありえない。抵抗波により、物質波は伝わることを妨げられ静止している。それを打ち消す移動波を物質波が含めば、物質は光速で移動を始める。抵抗波と移動波が一緒になり、打ち消し合い消える。その隙に、物質波が伝わる。そうすると、移動波は物質波と共に移るので、抵抗波と別れ、次の抵抗波と一緒になるイメージである。
抵抗のなくなった物質は、本来の光速(C)で移動する。これ以上物質は、どの様にしても速くは動けない。
物質の波1つを移動させるのに、1つの移動波を必要とすると仮定する。物質波の振動数が多ければ、動かすにはより多くの移動波を必要とする。これが質量の意味である。1つの物質波が、1つの重力波を生じると仮定すると、質量の大きな物質(振動数の多い物質波)程、重力が強いことが理解出来る。
移動波が含まれる限り、物質波はその方向へ動き続ける。その動きを止める為には、逆方向から力を加え、逆方向に働く移動波を生じさせることにより、2つの移動波を合せて打ち消す必要がある。これが慣性の意味である。
物質が回転運動すると、常にその中心に向かって加速し続けなければ、円周上には留まれない。常に中心に向かう移動波を与え続けなければならずGが生じる。ロケットが加速する際も、同様に移動波を与え続ける為Gが生じる。重力により、物質は常に移動波を与え続けられて加速している。一定位置に留まるには、逆方向に向かう移動波を与え続けなくてはならない。遠心力も加速度も重力も、移動波を与え続けることで生ずる。
超ひもがバラバラに自由に動けるとすると、どれが静止しどれが動いているのか分からなくなり、絶対静止の一点は示せなくなる。個々の超ひもは、超ひもの固まりの中では相対的位置関係において動けない。宇宙には、超ひもの固まりが存在している。その固まり全体が宇宙の中でどの様に動いていたとしても、その固まりの中で起こる物理現象には影響しない。
このモデル(CATBIRDモデルと呼ぶ)で考えると、光速度不変の法則や相対性理論は理解し易い。
光速で動く物質に、幾ら移動波を与えてもそれ以上には加速しない。無駄に移動波を、大きくするだけである。物質は4つの力(重力・電磁力・強い力・弱い力)で結合しており、一部の物質はエネルギーを受けて光速で動こうとする。しかし、結合している他の物質は静止しようとする。その移動しようとする物質と、静止しようとする物質の割合により、様々な速度が生まれる。
では、どれだけの割合の物質が光速で動こうとしたら、どれだけの速度になるのか。
図1の円はx2+ y2=1である。計算を単純にする為に、XYZ方向の距離を光速×秒(Ct)で割っている(Z=0の平面で表しているが)。Oから出発した光は、1秒後に円周上に到達する。光が1秒間に進む距離を1(C/C)とする図である。
実際の世界に戻すには、XYZ方向の距離にCtを掛けなくてはならない。そうすることにより、円の半径はCtとなり、Oを出発した光(速度C)がt秒後に到達する位置となる。
物質A(赤の矢印)は、光速のV/Cの速度でX軸上をのプラス方向に動いている。その物質AにY方向に1(光速)動くだけのエネルギーを与える。静止している物質なら、Y方向へ1(光速)移動する。しかし、光速のV/Cの速度で動く物質Aの場合、aしか移動しない。Y方向へ1(光速=a+b)移動すると、物質AはOP移動することになり、光速を超えてしまう。幾らエネルギーを与えても、移動する距離はaである。
ピタゴラスの定理より、(V/C)2+a2=12=1 a2=1−V2/C2 a=√(1−V2/C2) となる。
速度Vで動く物質は、同じエネルギーを与えても、動く距離は√(1−V2/C2)に短くなる。物質A中の、既に光速で動こうとしている部分に幾らエネルギーを与えても、速度は増えないからである。
では、光速で移動しようとする物質と、静止しようとする物質との割合と、速度の関係を調べましょう。
ここに、3つの物質波a・b・dと1つの移動波eがあるとします。物質波aが、移動波eを含めば光速Cq/秒で移動します。
その間b・dは静止しています。3つの物質波は結合しているので、aがbを引っ張ることになります。移動波eは物質波bに移ります。
そしてbは光速で移動します。その間、a・dは静止しています。移動波eは、物質波dに移ります。その間、a・bは静止しています。
それを極短時間に繰り返すと、abdが光速で動いている時間は1/3ですから、速度はC/3q/秒となります。
速度Vq/秒で移動する物質は、
(V/C)の割合の物質が光速で動こうとし(光速物質と呼ぶ)、残りの(1−V/C)の割合の物質が静止していようとします(静止物質と呼ぶ)。
移動エネルギーは、光速物質と静止物質とにその全体に占める割合に応じて与えられる為、光速物質が本来含む移動波は新たに与えられた移動波を吸収し、
エネルギーを増すが、全体の速度を上げる働きはない。A中の全ての物質がエネルギーを得て、光速で動こうとすれば、
Aの速度は光速となる。Aは円周上に達する。図1から分かる通り、もはや幾らエネルギーを与えてもY方向には動かない。
物質の移動距離は、質量に反比例する。同じエネルギーを加えても、質量が2倍になれば、単位時間当たりの移動距離は1/2となる。物質Aが速度Vで動くとき、同じエネルギーを加えても単位時間当たりの移動距離が、√(1−V2/C2)に縮まると言うことは、Aは質量が1/√(1−V2/C2)に増加した様に振舞うと言うことである。物質Aが静止している時の質量をmoとすると、速度Vで移動するAは、質量がmo/√(1−V2/C2)に増えた様に振舞う。
Aが光速に達すれば質量が∞となった様に振る舞い、その慣性系の中では何も動けなくなる。しかし、あくまでもエネルギーを与えても動かないと言う意味で、質量が増えた様に振舞うのであり、実際に質量が増える訳ではない。物質が光速に近いスピードで移動しても、その物質が生み出す重力が大きくなることはない。
この時、Aの物質としての反応速度は、1/√(1−V2/C2)と遅くなる。物質Aは一定量のエネルギーを受け、内部の粒子が移動することにより、物質としての反応が進んで行き時を刻む。速度を上げるに従って、A内部の個々の粒子が重くなったように振舞い、物質としての反応速度が遅くなる。光速に達すると、内部の粒子は動かなくなり物質としての反応は止まり、時を刻むのを止める。
高速で動くと、時計もゆっくり時を刻む。人間もゆっくり思考し、ゆっくり動き、ゆっくり年を取る。しかし、抽象的な時の経過が遅くなったのではない。時は同じ速度で経過しているが、物質の反応速度が遅くなったのである。
太陽の原子核反応により多数の宇宙線が発生し、それが大気に突入し多数のμ粒子が生じ地上に降り注いでいる。本来の速度で崩壊が進めば、μ粒子は平均寿命2.2×10−6秒なので、光速度c=3.0×109m/秒とすると2,200×3=6,600mまでしか移動出来ず、大気の途中で崩壊し地上まで達しないはずである。μ粒子が光速で移動した為、μ粒子自身の質量が増加し物質反応が遅くなった為に、崩壊のスピードが遅くなって、地上にまで到達したのである。
観測者が速度Vで移動すれば、観測者を構成する物質の質量がm(下図)に増した様に振る舞い、内部物質が移動する速度が遅くなる。そうなると、物質としての反応速度がsと遅くなり、観測者にとっての物質時間がtとゆっくり経過する。
(V2/C2をV^2/C^2と表す)
速度Vで移動する観測者の持っているあらゆる時計は、1/√(1−V2/C2)だけゆっくりと時を刻む。そうなると、光の正確な速度を計る術はなくなる。絶対時間を刻む時計がないからである。
また、観測者を取り巻く、他の物質からの全ての影響力(光・電磁波・強い力・弱い力=全て光速で伝わる)の速度がC/√(1−V2/C2)q/秒と速くなっている。
観測者が速度Vで移動しても速度の変わらないものがあれば、それと比べることにより、光の速度が変化したことが分かる。しかし、それがないので、光速が変化したとは分からない。
時間が1/√(1−V2/C2)伸びて観測されると、光が移動する距離は1/√(1−V2/C2)伸びる。観測者は1/√(1−V2/C2)秒を1秒と計る。
同じ光速(図1の場合1)で1/√(1−V2/C2)秒進んだ距離1/√(1−V2/C2)を、観測者は距離1と計る。XYZ全ての3次元方向についてそうである。
従って、速度Vで移動する観測者の時間及び空間は、次の様に変換される。
Dt’=t/√(1−V2/C2)
Ex’=x/√(1−V2/C2)
Fy’=y/√(1−V2/C2)
Gz’=z/√(1−V2/C2) (t=時間・xyz=空間の3次元)
これを第一変換式と呼ぶ。
観測者には、距離も時間も伸びて観測されるので、光速(C)は常に一定である。
図2の円は図1と同じくx2+ y2=1である。観測者Aが、X方向へ速度Vで移動するとする(赤の矢印)。Oから発した光OP・OS・OT・OUは、観測者にはRP・RS・RT・RU移動したと観測される。観測者Aの進行方向と、光の進行方向との角度をθとする。
PQ=sinθ OQ=cosθ OR=V/C OP=1
∴a2=RP= sinθ2+( cosθ−V/C)2 = sinθ2+cosθ2−(2V/C)* cosθ+V2/C2=1−(2V/C)* cosθ+V2/C2=(C2−2VCcosθ+V2)/C2
a=√(C2−2VCcosθ+V2)/C
OP=1が、a=√(C2−2VCcosθ+V2)/Cになった様に、観測者には見える。
OSも、ORとOSの角度をθと取れば、同じくb=√(C2−2VCcosθ+V2)/Cになった様に見える。OTとOUについても同様に、同じ変換式によりcdになった様に見える。
観測者Aにとって、adの光は光速(C)より遅く、bcの光は光速(C)より速く観測されるだろうか。観測者にとって、他の物質からの影響力(光・電磁波・強い力・弱い力=全て光速で伝わる)全てが同じ変化を示す。ここでも、観測者には比べるものがない。
OP・OU方向の影響力は観測者にはゆっくり到達する。OS・OT方向の影響力は、観測者には速く到達する。観測者Aから見て進行方向へ向かう影響力は、Aにはゆっくり到達し、進行方向へは因果関係の進展が遅くなる。観測者Aから見て進行方向とは逆からの影響力は、Aには早く到達し、その方向への因果関係は早く進行する。観測者A内部の物質反応も、進行方向へ向かう反応はゆっくり進行し、逆方向へ向かう反応は速く進行する。
移動する物質も、移動させる力も、超ひもの振動である。物質が高速で移動すると、進行方向から逆方向へ(X軸のプラスからマイナスへ)は、物質波とそれを動かす力である重力波・電磁波・強い力の波・弱い力の波が向かい合う形になり、物質時間は速く進行する。逆方向から進行方向へ(X軸のマイナスからプラスへ)は、物質波を重力波・電磁波・強い力の波・弱い力の波が追いかける形となり、物質時間は遅く進行する。
観測者にとって、進行方向とはθ角をなす方向の時間の経過は、光速でa・b・c・dの距離移動する時間を1秒と計るのであるから
1/√(C2−2VCcosθ+V2)/C になる。
従って、時間(t)及び空間(xyz)は次の様に変換される。
Dt’=t*√(C2−2VCcosθ+V2)/C
Ex’=x−(V/C)
(観測者自身が、X方向へ移動した分だけ、光のX方向への移動距離は少なく観測される)
Fy’= y
(観測者自身が、X方向へ移動しても、,観測される光のY方向への移動距離は変わらない)
Gz’=z
(観測者自身が、X方向へ移動しても、,観測される光のZ方向への移動距離は変わらない)
これは、図2(Ct=1)の世界での式であり、通常世界に戻す為に距離をCt倍すると、
t’=t*√(C2−2VCcosθ+V2)/C
x’=x−Vt
y’= y
z’=z
これを第二変換式と呼ぶ。
Dに@を、EにAを、FにBを、GにCを代入すると
t’=t*(√(C2−2VCcosθ+V2)/C )/(√(1−V2/C2))
x’= (x−(V/C))/√(1−(V2/C2))
y’= y/√(1−(V2/C2))
z’= z/√(1−(V2/C2))
これは、図2(Ct=1)の世界での式であり、通常世界に戻すと、
Ht’=t*(√(C2−2VCcosθ+V2)/C )/(√(1−V2/C2))
Ix’= (x−Vt)/√(1−(V2/C2))
Jy’= y/√(1−(V2/C2))
Kz’= z/√(1−(V2/C2))
※Ctcosθ=x なので、
Ht’=t*(√(C2−(2Vx)/t+V2)/C )/(√(1−V2/C2))
としても良いでしょう。
これをCATBIRD変換と名付けます。
CATBIRD第一変換は、高速移動に伴う質量増加による物質時間の変化を、
CATBIRD第二変換は高速移動に伴い、前方から来る物質を動かす力は速く伝わり、後方から来る物質を動かす力は遅く伝わることによる、
物質時間の変化を表したものです。
例えば、物質を動かす4つの力が速く到達する様になっても、基本粒子の質量が増加するので、物質反応の速度は速くなるのか、
遅くなるのかは一概には言えません。2つの変換式を統合したCATBIRD変換式で、時間の変化を確かめることになります。
図2におけるCATBIRD変換式を使って、観測者Aの移動速度V(0q/秒〜Cq/秒)がどの様に変化し、Oから出発した光はどの方向
に向かっても、その光は同じ光速で測れることを確かめる。
※便宜上、図2により説明する。Oから出発した光は、1秒後に(x,y,z,)=(cosθ,sinθ,0)に到達する。z=0の平面で説明しているが、要は観測者と光の進行方向の角度の問題なので、同じである。実際の世界で説明するには、XYZの距離にCtを掛ければ良い。
観測者が静止している場合、
L√(x2+y2+z2) =(C/C)*t (x,y,z,t,)=(cosθ,sinθ,0,1)を入れて
左辺=√(cosθ2+sinθ2+0)=√(1+0)=1
右辺=1*1=1
であり、光の速度(C/C)は1である。
観測者がVで移動した場合、
M√(x’2+y'2+z'2)=(C/C)*t’となれば、光の速度は1であり、変化していないことが確認出来る。
両辺を二乗して
x’2+y'2+z'2=12*t’2
HからKを代入して
左辺=(x−(V/C))2/(1−(V2/C2))+y/(1−(V2/C2))+ z/(1−(V2/C2))
(x,y,z,)=(cosθ,sinθ,0,)を入れ
左辺=(cosθ−(V/C))2/(1−(V2/C2))+sinθ/(1−(V2/C2))+ 0/(1−(V2/C2))=(cosθ2−2(V/C)cosθ+V2/C2)/((C2−V2)/C2)+sinθ2/((C2−V2)/C2)+0=(cosθ2+sinθ2−2(V/C)cosθ+V2/C2) /((C2−V2)/C2)=(1−2(V/C)cosθ+V2/C2)*(C2/(C2−V2))=(C2−2VCcosθ+V2)/ (C2−V2)
右辺=12*t’2=( t*(√(C2−2VCcosθ+V2)/C )/(√(1−V2/C2)))2
t=1を入れ
右辺=((C2−2VCcosθ+V2)/C2) /(1−(V2/C2))=((C2−2VCcosθ+V2)/C2)*( C2/( C2−V2))= (C2−2VCcosθ+V2)/ (C2−V2)
右辺=左辺となり、観測者の移動速度Vと、観測者と光とがなす移動方向の角度θに関わりなく、Mは常に成立する。C/C=1であり、観測者は光を、静止の時と同じ1のスピードと計る。光速度は不変である。
本来の変換式は、CATBIRD変換である。しかし、第一変換式を次の様に考えたら
t’=t/√(1−V2/C2)
x’=x/√(1−V2/C2)
y’=y
z’=z
(距離は、観測者の進行方向であるXしか変化しないと考えた Xのみ変化する第一変換式と言う)
Q t’=t*(1−(VCcosθ/C2))/ √(1−(V2/C2))=(t−(VCt*cosθ/C2)) / √(1−(V2/C2))
R x’= (x−(V/C))/√(1−(V2/C2))
S y’= y z’= z
となる。
上記の式は、図2を前提とした式である。それを通常の世界に戻す。円がOから発したt秒後の光の到達位置を表すように、XYZ軸(z=0にしてあるが)の距離をCt倍する。これで円の半径はCt(光速(C)×t秒=光の移動距離)となる。時間の変換式はそのままで良い。
Xのみ変化する最終変換式は、通常の世界に戻すと次の式になる
T t’= (t−(VCt*cosθ/C2)) / √(1−(V2/C2))= (t−(Vx/C2)) / √(1−(V2/C2))
(Ct*cosθは、Oを出発した光が、t秒後に到達するX軸上の位置であり、xである。)
U x’= (x−(V/C)* Ct)/√(1−(V2/C2))=(x−Vt)/√(1−(V2/C2))
(図2での観測者の移動距離V/Cは、実際の世界での距離はVtである。)
V y’= y
W z’= z
何とローレンツ変換になる!。
(補足します。CATBIRD変換とローレンツ変換の違いは、前者は空間が3次元全ての方向に、1/ √(1−(V2/C2))
伸びると考えるのに比し、後者は進行方向にのみ1/ √(1−(V2/C2))伸びると前提している点です。
その他の点においては、両者は考え方の全く同一な数式と言えます。何故なら、CATBIRD変換を、X軸方向へしか空間は伸びないとした上で
、式を変形して行くと、上記の通りローレンツ変換になるからです。ローレンツ変換も、高速移動による質量増加及び4つの力の伝わる
時間の変化を考慮した式となっています。唯、質量増加の効果は進行方向にしか現れない式となっているのです。)
CATBIRD変換を使うと、次の問題が簡単に解ける。ローレンツ変換では解けない。
答え:第一変換式より、ロケットの中の時間は40×√(1−(√15)2/42)=10年となる。パイロットの見かけ上の年齢は、20+10=30歳である。地球に居たもう一人の年齢は、20+40=60歳である。
分かり難い部分があるようなので、以下において補足説明をします。
その他のCATBIRDの考察への リンク