NTT東日本のケーブルテレビ事業を巡る汚職事件で、同社社員、伊藤慶信容疑者(36)=NTT法違反(収賄)容疑で逮捕=が、通信事業会社「アンビション」社長、竹内俊之容疑者(42)=同法違反(贈賄)容疑で逮捕=をNTT東本社に呼び出し、応接室で現金100万円を受け取っていたことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査2課は、伊藤容疑者が現金を要求したとみて経緯を追及する。
捜査関係者によると、伊藤容疑者は1月下旬、NTT東の本社近くにある東京都新宿区の喫茶店で竹内容疑者から現金三十数万円を受領。数日後には本社内の応接室に竹内容疑者を呼び出し、100万円を受け取ったという。応接室を使用する際、会社には「仕事の打ち合わせ」と説明していたという。
光回線を利用して映像を提供する「フレッツ・テレビ」の市場調査事業を企画していた伊藤容疑者は、竹内容疑者が参入できるよう事業計画を変更する見返りに現金を要求し始めたという。受け取った現金は私的な用途に充てられたとみられる。
竹内容疑者は09年ごろからNTT東の光回線サービス「フレッツ光」のマンション訪問販売の業務を委託されていた。伊藤容疑者とは昨年4月、同業者を通じて知り合ったという。【前谷宏、浅野翔太郎】
毎日新聞 2012年3月3日 2時32分(最終更新 3月3日 2時48分)
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