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法王 キューバ訪問前に体制批判
3月24日 15時9分

ローマ法王ベネディクト16世は、初めてのキューバ訪問を前に、マルクス主義はもはや現実に対応しておらず、キューバは新しい体制を見いだすべきだとの考えを示し、波紋が広がっています。

ローマ法王、ベネディクト16世は、23日からメキシコを、26日からはキューバをそれぞれ初めて訪問することになっていて、23日、現地に向かう機内で同行の記者団と会見しました。
この中でベネディクト16世は、社会主義理論の柱となるマルクス主義について「もはや現実に対応していないのは明確だ」としたうえで、キューバを念頭に「新しい体制を忍耐強く、建設的に見いだすべきだ」と述べました。
ローマ法王が訪問先の国の政治体制に言及するのは異例のことです。
この発言に対し、キューバ内外の反体制グループは「ローマ法王が社会主義の今の体制を批判し、変革を求めたものだ」とこぞって歓迎しています。
一方、法王を歓迎する準備が進められているキューバ国内では、市民から「法王の訪問の目的はわれわれを祝福することであり、政治に首を突っ込むことではないはずだ」といった困惑の声が聞かれました。
キューバのロドリゲス外相は「ローマ法王の話を敬意をもってうかがいたい」と述べ、静観する姿勢を示しました。

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