相談受けた課長も旅行、「被害届待って」署員も
長崎県西海市のストーカー殺人事件で、傷害事件の被害届受理を先延ばしにした千葉県警習志野署の担当課員らが、北海道へ慰安旅行をしていた問題で、参加者12人の中には、妻と母を殺害された山下誠さん(58)に被害届の提出を1週間待ってほしいと伝えた刑事課員も含まれていたことがわかった。山下さんから三女に関する相談を受けていた生活安全課長も参加しており、警察庁は危機意識の低さが背景にあるとみて、徹底した追加調査を求めている。
捜査関係者によると、慰安旅行は昨年12月8日から2泊3日で北海道函館市や登別市を回るコース。山下さんに被害届提出を待つよう伝えた刑事課員や、昨年10月末以降、山下さんから三女と筒井郷太容疑者(27)(殺人容疑などで逮捕)に関する相談を受けていた生活安全課長も一緒だった。
課長は同10月29日、山下さんから「三女宅を見に行く際にトラブルになるといけないので協力をお願いする」との電話相談を受けた。翌30日には、課員に筒井容疑者を取り調べ、三女に連絡しないとの誓約書を書かせるよう指示するなどの事件対応に関わっていた。
(2012年3月23日 読売新聞)