韓国高速鉄道(KTX)の列車が、またも停車駅を行き過ぎ、200メートルほどバックするという事態が起こった。
22日に韓国鉄道公社(KORAIL)が明らかにしたところによると、同日午後、ソウル発釜山行きのKTX山川(サンチョン)=韓国で開発された新型車両=が、午後5時43分停車予定の東大邱駅に停車せず、200メートルほど行き過ぎた。列車は逆走して東大邱駅に戻り、乗客約80人を降ろして約60人を乗せた後、出発予定時刻より約14分遅れの午後5時59分、釜山に向け再び出発した。
KORAIL側は「逆走は運転士のミスで発生した」と発表した。この列車は本来、東大邱駅に停車することになっているが、運転士が東大邱駅を大邱駅と錯覚したという。KORAILの関係者は「運転士が『一瞬錯覚を起こし、ブレーキをかけるタイミングを逃した』と認めた。近々、運転士に対する懲戒手続きを取る予定」と語った。この逆走による被害は特になかったが、乗客らは、正確な案内放送も聞けないまま不安におびえ、激しく抗議する乗客もいた。
KORAILは、今年だけで4件の「逆走事件」を起こした。特に、逆走はいずれも運転士のミスによるもので、KORAIL内部の綱紀が緩んでいるとの指摘が挙がっている。