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溝に捨てられた女子高生、凍傷で手足切断の恐れ

 【上海=角谷志保美】中国安徽省で暴漢に襲われた高校3年の少女が警官らに救助されず生きたまま隣村に捨てられた事件で、警官らが少女の生存を確認しながら「知的障害者のようだ」として故意に遺棄していたことが分かった。

 地元検察当局が新華社通信に明らかにした。

 報道によると、少女が襲われた翌日の12日夕、村民の通報を受けた地元派出所の警官ら3人が現場に急行。少女に声をかけたところ、返事はなかったが、手足はわずかに動かしたという。

 警官は現場から、派出所長に「下半身裸で年齢は30〜40歳ぐらい。知的障害者のようだ」と報告。その後、派出所に戻り、所長に「今はまだ生きている」と話したという。これに対し所長は「地元政府当局に救助を頼め」と指示した。

 そこで警官ら3人は地元政府当局者と共に現場に戻り、村民らに手伝わせ用意した霊きゅう車に少女を運び込ませた。霊きゅう車の運転手が「病院に連れて行こう」と言ったにもかかわらず、警官と当局者で相談後、警官は現場を離れ、当局者が霊きゅう車に乗り込み、少女を隣村で道路脇の溝に捨てさせたという。

 少女は半裸のまま気温が0度近くなる屋外で2夜を過ごした。一命を取り留めたが、頭蓋骨を粉砕骨折しており、意識は戻っていない。手足には重度の凍傷を負っており、切断しなければならない恐れもあるという。少女の両親は出稼ぎ中で、祖母や弟と近くの村で暮らしていたという。成績優秀で、大学入試の模擬試験の帰り道に被害に遭った。

2012年3月23日11時52分  読売新聞)

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