水不足、世界の安定脅かす恐れ-米国家情報当局が報告書
3月21日(ブルームバーグ):不足する水の確保をめぐる対立が向こう10年間、南アジアや中東など米国の安全保障にとって重要な地域の安定を脅かすとの見通しを、米国家情報当局が示した。
22日に米国家情報長官が発表する予定の報告書によると、各国は交渉の切り札として水を利用すると予想されるため、水の確保をめぐる全面的な対立は向こう10年間は起こらない可能性が高い。
ブルームバーグ・ニュースが入手した報告書の写しは、不足が深刻化する中で「共有されている水資源はますます、影響力を及ぼすために利用されるようになるだろう。10年を経た後は、水利用が武器の1つ、あるいはテロの標的となる可能性が高まる」としている。この報告書は国務省の依頼で作成され、国家情報当局の機密扱いの推計に基づいている。
米国防情報局がまとめたこの報告書は、水不足や自然災害、気候変動などの環境問題が米国の安全保障上の利益にどのような影響を及ぼす可能性があるかについて、米国家情報当局がより重点を置くようになっていることを反映している。
原題:Water Scarcity to Fuel Global Tensions, IntelligenceReport Says(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:Washington Alan Bjerga abjerga@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:John Walcott jwalcott9@bloomberg.net
更新日時: 2012/03/22 09:53 JSTニュース一覧
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