みなさん、こんにちは。だんだん暑くなってきました。汗かきの私としては、まず朝の満員電車がかなりの難関です。後ろに立っている人も汗かきだったりすると、ハッ キリ言って最悪です(ま、相手もそうか)。しかし、これで少しはやせられるかも (しれないが、まず無理でしょう)。
さて、最初にお詫び申し上げなければならないことがあります。それは、最近海外視察が多いのと、国会にいるときは朝から晩まで委員会審議に拘束されているため、私宛に送られたメールになかなか返信できないことです。一応、すべて目は通していま す。貴重な意見も多く、本当にありがたいと思っています。ただ、すべてに返信が書 けない状況であること、しばらくご容赦を賜りたいと思います。
ところで最近のメールの中には、今審議中の武力攻撃事態法制に関するものが多く なっています。参議院の特別委員会での審議は、今日終わり、採決される予定です。 ほぼ間違いなく与党3党と民主党の賛成で可決され、明日同様に本会議で成立する と思われます。国家と国民の安全保障という国政の根幹に関わる法案で、与野党の9 割が賛成(衆議院)するということは、日本の政治史の中で画期的なことであり、ま た、そういう意味で民主党の英断に率直に敬意を表するものです。
私もスウェーデンから先週帰国してから特別委員会で2回質疑に立ち、計80分の論戦 を政府側としました。詳細は議事録が出た段階で配信しようと思いますが、かなり専 門的な質問や提言をさせていただいております。今でも私宛のメール等を見ますと、 有事法制それ自体に対する反対や懸念が多く表明されています。有事法制全体の整備 という観点で言えば、今回審議中の3法案はその端緒であり、全体の整備が終わるに は後少なくとも2年はかかります。そういう意味では、いただいた懸念やご意見を真 摯に受け止め、今後の国会論戦に活かして参りたいと決意しています。
ただ、有事法制という法体系そのものについての私の立場は(議員になる前から)、 一貫して「必要だ」というものであることを改めて強調したいと思います。こんなこ とを言うと「平和学者なのに」などと言われることもありますが、私が平和学の学位 を取得した英国をはじめ平和研究の盛んな国(米国、ドイツ、フランス、スウェーデ ン、ノルウェー、スイス等)は、私の知る限りほとんど有事法制が確立されていま す。特に日本と同様に実定法主義(法律で細かくルールを明記する主義)の色合いが 強いドイツでは、有事法関連で非常に多くの法律が成立しております。その上で、私 はドイツの平和学者が自国の有事法制に反対する論文を書いた話は聞いたことがあり ません。
戦争が悪で、それを遂行する軍隊も悪だ、という説がありますが、私も最終的には戦 争のない、軍隊がなくても問題のない世界の実現をめざすという根本的な立場で賛成 です。しかし、現実として軍隊(自衛隊は軍隊ではないということに日本ではなって いますが)が存在せざるをえない場合、大切なことは軍事組織を民主的なシビリアン ・コントロールの下におくということと、平時・有事を問わず、その組織が国権の最高機関たる国会が決めた法律を超越した行動を取らないよう担保することだと思いま す。そういう意味でも、私は有事法制整備そのものには賛成せざるを得ません(さ らに詳しい理由については、HPの特集を参照してください)。
さて、表題の話ですが、私は明日(6月6日)から1週間、太田昭宏幹事長代行ととも に、イラン・イラクを訪問いたします。イランについては、今年3月、イラク戦争直 前に浜四津代表代行とともに訪問し、イラクとの国境付近を視察したわけですが、今 回はその国境をついに越えて、イラク北部(クルド人自治区)にも入ります。イラク 北部では、フセインが化学兵器を使用したハラブジャ、クルド人自治区政府の中心都 市アルビル、今回の戦争後クルド人勢力が入った大油田地帯のキルクークなどを訪 れ、NGOプロジェクトの視察やクルド人自治政府首脳との会見などを行う予定です。
私個人にとっては、イランもイラクも2度目の訪問になります。特にイラク北部は3年 ぶりで、前回は議員ではなくNGOアドバイザーとして行き、2週間滞在していろいろ仕 事をしたところなので、非常になつかしいです。きっとあの時知り合ったクルド人の 友人とも再会できるでしょう。
また、今朝の新聞でも報道されているように、いよいよイラク復興支援のための新法 の議論が浮上してきました。私たちは今回諸般の事情でバグダッド行きを断念しまし たが、イラク国内の実情についてしっかりと情報収集し、もし国会会期が延長されこ の新法が審議されるのであれば、それにいかしていきたいと思います。
あとは、病気や事故にあわず、元気に帰ってくることを目指します。がんばります!