連戦の疲れを感じさせず、帰国の途についた楢崎=豪州のシドニー空港で(木村尚公撮影)
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名古屋グランパスは22日、遠征先のオーストラリアから成田空港経由で名古屋へ戻った。25日にはJ1第3節の新潟戦(瑞穂陸)が行われる。17日のFC東京戦から数えると、21日のACLセントラルコースト戦(オーストラリア)を含め9日間で3試合の過密日程。2万キロ近い大移動の後の一戦となるが、GK楢崎正剛(35)は「それはわかっていたこと」とさらり。鉄壁のセービングで完封白星を狙う。
激闘の余韻に浸っているヒマはない。アウェーで勝ち点1をもぎ取ったセントラルコースト戦から一夜明け、早朝のシドニー空港には寝る時間を削って帰国を急ぐグランパスの面々が顔をそろえていた。楢崎は「長距離移動? 大丈夫。特に気を付けていることは何もないよ」と慣れたもの。確かな足取りで機上の人となった。
豪州でも神懸かり的なセーブを披露した。前半には相手FWヘアフィールドとの1対1をスーパーセーブでしのいだ。楢崎の活躍で引き分けに持ち込んだという見方もできる内容。守護神は試合後、チーム状態に苦言を呈していた。
「前半を1−1で終えた段階では、後半にもっとウチのクオリティーを出せると思っていた。それなのにチャンスをつくれなかった。地力があるから負けなかった? 違う。地力がついていたら勝っていたでしょ」
次の新潟戦はリーグ序盤の流れを占う一戦。最近6年間ではホームで5勝1分け、しかも4完封と圧倒的に分がいい相手だけに、今度は内容でも圧倒して白星を重ねたいところ。楢崎は「まあ、データは過去のことだから」と笑って受け流しつつも、GKとして狙うのは完封劇の再現以外にない。
前節のFC東京戦では屈辱的な3失点の末に敗れた。「Jリーグの借りはJリーグで返す」と楢崎は思いを語る。瑞穂で新潟を完璧に封じ、上昇気流へと導く。
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