2012年1月25日 20時51分
NTTドコモの通信障害は、平日の都心のビジネス街を直撃した。利用者6000万人近くを誇るドコモによるトラブルとあって影響は大きく、利用者からは「企業活動に影響が出た」「最近、トラブルが多すぎる」と批判の声が相次いだ。
影響が出たのは、千代田区、新宿区、港区など東京14区内の一部。トラブルが、平日の午前8時過ぎから午後1時過ぎだったこともあり、決済システムや経済活動に大きな影響を与えた。
グループで約3200台を保有するタクシー会社の日本交通(東京都北区)では、乗客がクレジットカードを利用できなくなるトラブルが発生。車載の決済端末のデータ通信にドコモを使っているためで、「カード払いを希望する顧客には、現金での支払いをお願いするなどの対応を取った」(広報担当者)という。
佐川急便は、配送ドライバーがドコモの端末を使っており、一部で不通となった。「お客様からの急ぎの電話がつながらなかった可能性がある」(広報担当者)という。その間の連絡はメールなどを使ったが、届くのに時間がかかった。
都内のコンサルティング会社に勤務する男性(39)は、取引先に向かう最中、通信障害に見舞われた。「つながりやすいからドコモを使っているのに。大事な時につながらないようでは困る」と語った。
ドコモによるトラブルは昨年12月以来、4回目。
都内の女性会社員は「最近、ドコモは通信障害が多くてどうなっているのか。ホームページでの告知も遅い」と苦言を呈した。ドコモは「多大な迷惑を掛け、深くおわびしたい。再発防止に努める」とのコメントを出した。【柳原美砂子、永井大介、竹地広憲】
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