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“イタイイタイ病” 汚染農地を復元3月17日 17時32分
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富山市の神通川の流域で、「イタイイタイ病」の原因物質のカドミウムで汚染された農地を復元する事業が、30年余りかかって今月で終わることになり、完工式が行われました。
被害者や農家などで作る協議会の代表は、「農地がよみがえったのは地元農家の苦労があったからだということを忘れてはいけないし、汚染が繰り返されることがあってはならない」と話しました。
富山市の神通川流域の農地は、「イタイイタイ病」を引き起こした岐阜県の鉱山から排出されたカドミウムを含む水を引いていたため、土壌が汚染されました。
汚染された農地は1600ヘクタール余りに上り、このうち転用されなかった863ヘクタールについて、鉱山を経営していた企業と富山県、それに国などが昭和54年から進めてきた農地の復元事業が33年かかって今月で終わることになり、富山市婦中町で完工式が行われました。
式では富山県の石井知事が、「教訓を後世に伝え、環境と健康を大切にする地域作りに今後も取り組んでいきたい」とあいさつしました。
農地は汚染された土を地下に埋め、表面を別の土で覆って復元され、農地の復元事業としては最大規模だということです。
復元された農地では、順次、食用のコメの作付けが可能になっていて、安全性の確認のうえで出荷されているということです。
イタイイタイ病の被害者や汚染された農地の農家などで作る協議会の高木勲寛代表は、「農地がよみがえったのは地元農家の苦労があったからだということを忘れてはいけないし、汚染が繰り返されることがあってはならない」と話していました。
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