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環境相ら がれき受け入れに理解訴え
3月17日 19時45分

環境相ら がれき受け入れに理解訴え
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細野環境大臣は、被災地のがれきの広域処理を進めるため、受け入れへの協力を表明している静岡県の川勝知事らと共に、静岡市でチラシを配り、県民に協力を呼びかけました。

細野環境大臣や静岡県知事らが

静岡県では川勝知事が、県が復旧を支援してきた岩手県の山田町と大槌町のがれきの処分に協力したいとして、県内の自治体に協力を呼びかけていて、15日、島田市が本格的な受け入れを表明したほか、静岡市や浜松市なども前向きな姿勢を示しています。
細野環境大臣は、広域処理を進めるために静岡県民の理解を得たいとして、17日、川勝知事や島田市の桜井市長らと共に静岡市の繁華街に立ち、がれき受け入れについて協力を呼びかけました。
近くを通りかかった人は、「不安はあるので、しっかりと検査をしてほしい」とか、「東海地震が起きた場合を考えると、ひと事ではない。協力すべきだと思う」などと話していました。
街頭での活動のあと、細野大臣は記者団に対し、「想像していたよりも多くの人たちが、受け入れについて好意的に考えてくれていると感じた。被災地では大変な努力をしているが、それでも処理できないがれきがあることを、ぜひ分かってほしい」と話していました。

広域処理への関心高まる

被災地のがれきの広域処理を拡大するために、政府は16日、東北の被災3県と、すでにがれきを受け入れたり、受け入れに前向きな姿勢を示したりしている自治体を除く、合わせて45の道府県と政令指定都市に、野田総理大臣の名前で受け入れを正式に要請する文書を送付しました。
受け入れを表明している自治体には、処理を要請するがれきの量などを具体的に記した文書を来週以降に送って協力を求める方針ですが、NHKのまとめで、がれきの受け入れや受け入れの検討をすでに表明した自治体が少なくとも72に上るなど、広域処理への関心が高まっている状況のなか、細野環境大臣はこうした自治体に出向いて、直接住民などに協力を呼びかけることにしたものです。
このうち群馬県の中之条町では、焼却施設を運営する担当者らが先月岩手県宮古市などを訪れて、仮置き場を視察するとともに、がれきのサンプルの放射線量の測定を行ったほか、早ければ今月中に安全性を確認するための試験焼却を行うなど、具体的な準備を進めています。
一方静岡県では、15日島田市が、東北地方以外では東京都に続いてがれきの受け入れを正式に表明したほか、静岡市や浜松市などもがれきの試験焼却を行う方針を示しています。
がれきの受け入れを検討する自治体からは、住民の理解を得ていくために、がれきの安全性を国が確保することや、処理にかかる費用を国が確実に財政負担することなどを求める意見が出されています。
中条町を訪れたあと、細野大臣は記者団に対し、「今後、できるだけ早く処理に入っていただけるようなサポートを国がしていくことが鍵になってくると思う」と述べ、がれきの受け入れ拡大に向けて自治体の支援を着実に行っていく考えを示しました。

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