インドネシア最大の韓国系企業、コリンドが今月15日、現代自動車を相手取り、1兆6000億ルピア(約146億円)の損害賠償を求める訴えをジャカルタ南部地裁に起こしていたことが21日までに分かった。
コリンドは、現代自がコリンドとの組み立て生産契約を延長しなかったため、工場への設備投資、販売した車両に対するアフターサービス費用などで巨額の損失が出たと主張している。
現代自とコリンドは2006年、組み立て生産に関する契約を結び、インドネシアでトラック、バスを販売してきた。契約は昨年6月に満了し、現代自はその後、契約を延長せず、部品供給を中断したという。
コリンドはまた、現代自が現地での販売価格を引き下げるため、品質が不十分な中国製の変速機、後軸を使用した結果、頻繁に故障を起こし、コリンドの車両販売に影響が出たと主張している。
コリンドのソ・ジョンシク常務は「現地の法律に従い、契約終了後も2年間は部品を供給する義務がある。(コリンドは)現地で知名度がほとんどなかった現代自のシェアを一時は4%まで引き上げた。リコール(回収・無償修理)問題などさまざまな責任が残っているのに裏切られ、困惑している」と述べた。
現代自はインドネシアに自社工場の建設を検討しているとされる。先月にも、現代自の崔漢英(チェ・ハンヨン)副会長(商用車担当)が現地を訪れた。現代自は「訴状を検討した上で法的に対応したい」とコメントした。