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再処理工場 放射性ガス情報提供へ3月20日 4時49分
京都大学などは、東京電力福島第一原子力発電所の事故で放射性物質への懸念が高まっていることを受け、青森県六ヶ所村にある核燃料の再処理工場から出されるガス状の放射性物質が、大気中でどのように広がるのか予測を行い、一般にも情報を提供することになりました。
青森県六ヶ所村の再処理工場は、原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムなどを取り出す施設で、ことし10月の本格的な運転を目指しています。
動き始めると、燃料を切断する過程で「クリプトン85」と呼ばれるガス状の放射性物質が発生し、一部が大気中に放出されますが、事業者の日本原燃は、クリプトン85が出す放射線は非常に弱く、健康への影響は無視できるレベルだとしています。
しかし、福島第一原発の事故のあと住民などから不安を訴える声が多数寄せられたため、京都大学生存圏研究所のグループと、日本原燃それに弘前大学が協同で、大気中でガスがどのように広がるのか予測を行い、一般にも情報を提供することになりました。
京都大学などは、今月末にも工場の敷地内にレーダーを設置して、大気の流れなどを観測するとともに、周辺の地形や気温などの条件をデータ化して、放射性ガスの予測を始めることにしています。
京都大学生存圏研究所は「住民の不安を解消するために十分な情報を提供したい」と話しています。
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