中国が中型ステルス機「殲60」開発中

米軍のF35に対抗

 中国が現在試験飛行を実施中の殲20ステルス戦闘機に続き、機動力が優れた第2のステルス機として、「殲60(J60)」戦闘機を開発していることが分かった。香港のテレビ局、鳳凰衛視(フェニックステレビ)は21日、米航空専門誌『アビエーション・ウィークリー』を引用して伝えた。

 それによると、殲60を開発しているのは、中国初の空母「ワリャーグ」に搭載される殲15艦載機を生産した瀋陽航空機設計研究所だという。昨年1月から試験飛行に入った殲20は、成都航空機設計研究所が設計を担当している。

 中国国内では、殲20が総重量30トンに達する大型ステルス機なのに対し、殲60は重量が20トン前後で、機動力に優れた多目的戦闘機になるとの分析が出ている。殲20が米軍のF22戦闘機(ラプター)に対抗したものだとすれば、殲60は米軍の多目的ステルス戦闘機F35に対抗するものと言える。

 これに先立ち、香港の月刊誌『鏡報』も先月末発売の3月号で、中国が第4世代ステルス戦闘機としては2機種目となる『雪キョウ(号に鳥、シロフクロウの意)』を開発しており、年内にも飛行を開始すると報じた。雪キョウは殲60のことを指すとみられる。

 鏡報によると、殲60は当初、中国初のステルス戦闘機候補だったが、水平翼が3組あり、技術的に複雑なため、いったんは開発が断念されたモデルだ。中国空軍が機動力が良く、軽量化が可能な点を挙げ、再検討を要求し、開発が再開されたもようだ。

 中国の軍事専門サイトには、水平翼が3組あり、機体が銀色の殲60の写真も出まわり、既に試験生産が始まったのではないかとの観測も出ている。

北京= 崔有植(チェ・ユシク)特派員
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