水
21
3月
2012
次回の夜電波は、TBSでは最終回ですので、恒例(といっても、一回しかやってない訳ですが)の「粋なリクエスト特集」ということで、楽曲のみならず、前口上のリクエストを受け付けておりますというご案内をしている最中であります。
アップしていなかった最新の回の分もリクエスト対象に含まれるという事で、追加しておきました(ついでに、リクエスト対象外ですがシーズン1の前口上一覧もブログ内リンクしてあります)。
そちらにもあります通り、アップしておりますのはワタシが書いた台本でして、放送された内容と若干異なる場合があります。あれをプリントしてマイク前に立ち、その場で加筆修正して読んでいるのであります。どの道にもマニアの方というのはいらっしゃるので、オンエアバージョンとの微妙な違い探しはマニアの方のお楽しみとさせて頂きます。
今回頂戴するリクエストはシーズン2からのみとなりますのでお間違え無く&これはフライングしても大丈夫だと判断して書きますが、シーズン3はまたしても前口上用の楽曲が変わり、その楽曲に合わせたトンマナ(「トーンとマナー」の意。イメージに合わせて具体的な内容に縛りを与え、方向性を出す、その縛り内容のこと。シーズン1はチャーリー・パーカーに合わせ、2はジョージ・ラッセルにトンマナを合わせています)に変わりますのでそちらもお楽しみに。
予想通り、会う人会う人に「菊地さんルパンの音楽やるんですね!!」と言われるので(笑)、「いやあ、まあ、大変なプレッシュアで、アニメファンの皆さん熱狂的ですからねえ。責任重大です(微笑)」などと、心にも無い事を既に50回ぐらい言って飽きて来ているので、次は「ええ!何その話!聞いた事無い!!菊池俊輔さんの間違いでしょう。ふーじこちゃん」とか「いや、知らないなあ。あ!解ったそうかあ!!チャーリー・コウセイさんと間違っているのでは?よく間違えられるんですよね。ナルヨシって読むんですワタシの方は。いとうせいこうさんともよく間違われるんですよねきゃはははははは」とか言おうかなとか思っているのですが、こちらもあと1セッションで終了します。
内容等々に関しましては、とにかくエゲツなほどの箝口令が敷かれ、何だかもうアウン・サン・スー・チーがミュージックステーションにでも出るのかよといった厳戒態勢なのですが、前も申し上げた通り、純粋にブランド力のみで強制力が発動してんのだから凄いよなあ、と思うばかり、何せ「追跡シーンは全部ポリリズムになります」とか「不二子のテーマは全部オルガンのトーンクラスターです」といった(実際にやったら、それはそれで面白そうな)ギャグさえもなるべく御法度。でして、ましてやオーダー表(「チェイス」の番宣で「スタジオパークからこんにちは」に出たときに申し上げた、スタッフから届く「こんな雰囲気の音を」といった、凄い数の注文を書いた紙)の写真をサイトにアップしたり(これ、まんだらけ?とかに売ったら、とんでもないお金になるそうです。う、う、う、う、売ろう。かな。。。)、参加ミュージシャンの情報や録音現場の写真もアップしてはいけないそうで、誰もいないスタジオ写真ばかりが並びます。これこの通りワタシと高見Pとエンジニアの赤工くん以外、誰も写っていません。断じて(「アこれ!!」とか絶対言わない様に)。
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料理写真は新宿プレゴプレゴから天才金子シェフが移った池袋プレゴパケット(系列店)でのものです。友人4人で予約して出向いた所、何と懐かしの(厳密にはまだ継続中なんですが)カッパー・スタイルで特別の5皿コースを仕立ててくれました。パケットのグランドメニューだけでも激ヤバなのに、爆笑&感涙にむせぶほどのクオリティのラインナップ。バローロやアディトアルジェのシャルドネと共に完璧なコースでした。
アミューズ 小菓子のような豚の血の一皿
(浅広のマドレーヌ型にビスキュイを受け皿にしてポレンタが盛られ、上にブーダンのワールの中身の様な血と内蔵のムースが乗っています)
前菜 リヨン風サラダ
(鰯と生ハムと鹿肉とアヴォカドが角切りにされて盛られ、カリカリのパルミジャーノの蓋、上に温泉卵状のウフとキャビアが乗っています。崩して食べると何と普通のリヨネーズの味がするが、食感がまるで違う。と思ったらやっぱり味も全然違う。という魔法の様な一皿)
パスタ 春の貝とカラスミ
(リングイネをネチっとさせたような手打ち麺に、平貝、ミル貝、青柳の切り身をふんだんに使ったビアンコで、上にボッタルッガ・トンノの粉末を振ってあります。見た目よりも遥かに濃厚で上品)
魚 鱸のパイ包み焼き
(小型の鱸を鯉のぼり風に。アチェートもサーレもしっかり効いていて白ワインがガブガブ飲まれてしまうという)
肉 リラックスラビット
(所謂「窒息でしめた」のかと思っていたらさに非ず、マンガリーツァでお馴染み、注目の肉王国ハンガリーにそもそも「リラックスラビット」という飼育法?品種?があるそうです。地鶏のように野に放ち、要するに「リラックスさせたまま育てた」という事らしいのですが、一羽まるまる頂きまして、写真の様にプリザンテが凄い。アタマと前足がコンフィ、肋まわりが2種のフリット、背肉は別添で、パンチェッタで巻いた塩釜焼、レバーがグリエ、後ろ足が詰め物をしたロースト、と、ちょっと怖いほどですが、こうしたクラシックフレンチ的なーーーというか、このコース、実質上パスタありのフレンチですがーーヤバさ/残酷さ、も飄々とボキャブラリーに入れてくる金子シェフまだぎりぎり20代、どうなっちゃうんでしょうか将来)
特別な食材が多く、仕入れと関わって来るので、基本的には常備されていない料理ですが、自分は伊仏クラスタであって、とにかくどうしても喰いたい。という方は菊地の日記で見た旨、正確に料理名を伝えれば、場合に依ってはある。という事も、無くない可能性があると言えばあるかもしれない、といった感じで、一番良いのは同様のコースを予め予約とともにご注文頂く事ではないかと思われます。
DCPRGのアルバムもルパン業務も一段落した所ですし、来週は久々でミシュランスターハンターとなって金子シェフと石黒店長と一緒にエディションコウジキタムラに行ってきますので、ミシュラン族(なんじゃそら・笑)の皆様は偵察の報告をお楽しみに(ダメだったら何も書きませんのでアウン呼吸でお願いします。アウン)。因に最近のミシュランスターハント(別名、プーさんのハニーハント)であるチャイナブルーは大変素晴らしかったのですが、川勝さんのお別れ会前日でしたのでコメントはしておりませんでした。「日本橋<センス>と、双子店のように観られてしまう事は諸事情により止むなしなれど、フロアの高さはセンスのが僅かに上、料理の旨さはチャイナブルーのが僅かに上、何れにせよ現在の東京のホテル中華の中では同着1位同士」というのが最短のコメントです。
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と、表題にある様に、以下、マリリンモンローではなく、ミュージックマガジンに対して一筆啓上仕っておりまして、昨晩、操作ミスでほんの数分ですが公開にしてしまっており(バカ)、いやはやインターネットとは恐ろしいモノで(笑)、もうすでに「見ちゃいましたよ(笑)。やっぱり削除ですか。あれ」というメールを頂戴しているので(笑)、あっちゃちゃー。という感じですが、あれ、削除ではありません。
一応アップ前に、ユニバーサルに迷惑がかかるといけないので、担当の方々に見せ、アップして良いかどうかの確認を取りまして、さきほど話し合いが終わり、まあ、アップしてよいという事に成りましたので、明日一部修正して(大意とは関係ない、若干の事実誤認もありましたので、そこらへんを直し、更に加筆して)アップします。
特集を組んでもらっておきながらディスるという、おそらくMM史上初の暴挙となると思うのですが、「サイトなんかいちいち読んでいないんで気がつかなかった」と言われると嫌なので、こちらにアップするだけではなく、そのまま編集部にお送りさせて頂く事にしました(笑)。
最近よくいる、事情も知らずに概要だけ聞いて怒り狂うといった、ワイルド・アット・ハートな方々からしたら「なんつう奴だ!特集してもらっておきながら!!」と思われるでしょうし、メールの送り主の方からは「かなり過激ですね(笑)」というお言葉を頂戴しましたが、とんでもない(笑)、先に実際にMMのワタシ特集号をお読みに成れば、「どんだけ優しいんだ菊地。手ぬるいぞもっとやれーー!!」もしくは「。。。そこまで親切に宣伝してやらなくてもいんじゃね?」と思われる筈です。
松尾さんの過激さや、市井のSNS等の歯止めが利かなさに比べれば、ワタシのなんかエレガントで美しい小鳥のさえずり(ま、それが「ツィッター」なんですけどね文字通り・笑)です。とにかく一読でお解り頂けますが、そこらに溢れるドス黒い言説なんかとは全然違います。愛に溢れ、相手を蘇生させる悪口芸であります。栗原君(特集担当者)、君には荷が重かったようだよ(笑)。ワタシに冷たくスルーされるより気が楽よねえ?はっきりディスられた方が。