JR大阪三越伊勢丹(大阪市)は2013年に大規模な改装に踏み切る。13年春にJR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」が街開きするのをにらみ、婦人服や紳士服などの商品やブランドの入れ替えを検討する。うめきたが完成すれば、一段と梅田地区の集客力が高まる一方、商業施設間の競争も激化するとみててこ入れする。同店の開業を機に始まった“大阪百貨店戦争”は第2幕を迎えることになる。
改装は春と秋の2段階で実施する予定。具体的な改装計画や投資額はこれから詳細を詰める。主力である婦人服などで人気の高い有力ブランドなどを誘致するほか、高級スーツなどの紳士服でも品ぞろえの見直しや店舗の入れ替えを進めるとみられる。うめきたは外国人客も集める場になる可能性があることから、外国人向けの店舗づくりなども進むとみられる。
「イセタンガール」や「イセタンメンズ」などの売り場面積の3割を占める自主編集売り場は同店の特徴として面積などは現状を維持する。ただ、扱う商品などは、より大阪の顧客層に合わせた値ごろ感のある商品ラインアップを強化する。
駐車場を利用しやすくする施策も検討する。電車での利用が多い梅田地区の百貨店の中で、自動車で来店しやすい環境を整える。周辺にある契約駐車場の使い勝手などを改善する考え。また、大丸梅田店やファッションビル「ルクア」などJR大阪駅ビルに入居する商業施設との連携も強化し、梅田地区の阪急や阪神、そのほかの商業施設に対抗する。
同店は初の三越伊勢丹のダブルブランドで昨年5月に開業したが、当初から売上高は目標を下回り、親会社のJR西日本が年間売り上げ目標を当初の550億円から350億円に引き下げるなど、苦戦が指摘されていた。ただ昨年12月以降婦人服の販売が伸びるなど復調の兆しが見えている。
高層マンションやビジネス棟などもあるうめきたが街開きすると、国内の高額所得者などに加え、アジアの富裕層などの外国人も大幅に増えると期待されている。この動きを取り込み、同店はもう一段の浮上を目指すが、うめきた内にも商業施設ができるうえ、今秋には阪急百貨店うめだ本店が改装開業するなど競争激化が確実な情勢だ。
これまでの試行錯誤の結果を生かすだけでなく、うめきたで変わる新しい客層を取り込む仕掛けなども準備することで、大阪百貨店戦争の第2幕をリードする考えだ。
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