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【大リーグ】

イチロー、OP戦1号 4年ぶりの開幕前アーチも淡々

2012年3月21日 紙面から

 【ピオリア(米アリゾナ州)穐村賢】新打順3番で、お待たせ“イチ”号弾−。マリナーズのイチロー外野手(38)は19日、当地でのカブスとのオープン戦に3番右翼で先発出場。1回の第1打席でオープン(OP)戦1号となる2点弾を右翼ポール際に放り込んだ。OP戦での本塁打は2008年シーズン以来、4年ぶり。約1週間後に迫った日本での開幕戦(28日・東京ドーム)に向け、順調な仕上がりを見せる3番イチローがますます“加速”する。

 乾いた打球音が球場に響くと、打球は瞬く間に右翼ポール際の芝生席に突き刺さった。

 1回1死一塁で迎えた第1打席。カウント2ボールと“打者有利”となった時点で、イチローは明らかに狙っていた。ほぼ真ん中の直球を狙い澄ましたようにたたく。打った瞬間にそれと分かる打球に、イチローは打球方向を確認することもなく、淡々とダイヤモンドを1周した。OP戦では4年ぶりのアーチ。だが、経験豊富なベテランはこれがレギュラーシーズンに向けた何の保証にもならないことを知っている。「この時期(の結果)は分からない(あてにならない)」と淡々としたものだった。

 今キャンプから3番を任されて打席数にしてちょうど30打席になるが、ここ数打席は明らかに右方向へのライナー性の打球が目立つようになってきた。より強い打球を打つために、キャンプ当初はスタンスを広く取り、ほぼステップをなくした打撃フォームを試すなど、試行錯誤を繰り返しながら理想の形を追い求めている。

 「(キャンプは)時間が限られてますからね。十分にはできないし、まあどうやって(シーズンに向けて)不十分にしないかっていう考え方でしょ。それもどこまでか、よく分かんないですけどね」と“イチ流”の表現で自らの調整具合を説明したが、その例年にない早い仕上がりが、約1週間後に迫った日本での開幕戦をにらんだものであることは明白だった。

 新打順3番で迎える母国での開幕戦。力強く進化した姿を日本のファンにも見せつける。

 

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