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【大相撲】

把瑠都 綱とりへ酒断ち

2012年3月21日 紙面から

栃煌山を小手投げで下す把瑠都(右)=大阪府立体育会館で

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◇春場所<10日目>

(20日・大阪府立体育会館)

 綱とりの大関把瑠都(27)=尾上=は小結栃煌山を小手投げで下し、関脇安美錦を上手投げで退けた横綱白鵬(27)=宮城野=とともに1敗を守った。関脇鶴竜も栃乃若を寄り切って1敗をキープした。日馬富士は琴奨菊との2敗同士の大関対決を制して勝ち越し。他の大関陣は琴欧洲が豊ノ島に敗れて4敗目を喫し、稀勢の里は妙義龍に勝って6勝目を挙げた。1敗は白鵬、把瑠都、鶴竜、幕尻の翔天狼の4人。2敗で日馬富士が追う。十両は2敗の千代大龍が単独トップ。

    ◇

 一瞬ヒヤリとした。低く栃煌山に飛び込まれ、もろ差しを許した把瑠都。しかし慌てない。体格の差を生かし、左腕で相手の首を巻くように抱えると、右から小手で豪快に投げて1敗を守った。

 「右を差そうと。でも立ち合いで足が出なかった。相手がどう来るか気持ちが固まらなかった」と把瑠都。しかし「迷ったわけじゃない。中に入られたけど、落ち着いて相撲がとれた。まあ、こんな日もありますよ」と薄氷を踏んだとはいえ、9勝目を挙げたことを素直に喜んだ。

 豊ノ島を圧倒し勝ち越しを決めた9日目の夜。大阪市内のホテルに部屋の力士と少人数の後援会メンバーが集まって師匠である尾上親方(元小結浜ノ嶋)の誕生日を祝った。しかしその場で把瑠都はアルコールを一切、口に付けなかった。翌日の取組に備え、早めに宿舎へ戻った。あくまで体調維持が優先。「場所中は絶対、お酒を飲まない」と誓った春場所。綱とりへの自覚も十分漂う。

 1敗で4力士が並ぶ混戦。残り5日間が綱とりへの正念場となる。そんな息の詰まる緊張感の中でも「場所は、これから(が勝負)ですから」。揺るがない把瑠都の自信の源は先場所つかんだ初優勝。「先場所は内容が良くなかった。今場所はまあまあ。いい経験になったんじゃないか。1日1番に集中して相撲をとるだけです」。11日目の相手は大関琴欧洲で、上位戦が始まる。2場所連続優勝へ、いよいよラストスパートだ。 (竹尾和久)

 

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