バンダジェフスキー博士院内講演会
Video streaming by Ustream
書き起こしは、解剖でセシウムが心臓に蓄積する事を証明したユーリ・バンダジェフスキー博士会見3/18(動画・内容書き出し)から
私は研究の中で、放射性物質が体の中に入り込むというのが、非常に人の健康に悪いという事が分かりました。
体内に入ると本当に危険な放射性物質、
その放射性物質というのは、数1000人なのか、それとも数100万人なのか
多くの方々が影響を受けることになると思います。
今後も福島で原発が爆発したという事で、数多くの方がこれによって影響を受けております。
今の状況を是非、皆様には客観的に評価していただきたいと思います。
そして、以前にソ連の政府の首脳が、またそれ以後ソ連が無くなってさまざまな国になりましたが、
そこにいる政権についている人たちの間違いを繰り返していただきたくないと思っています。
チェルノブイリの原発事故の後、政治が取った対策によって、
実を言いますとこの地域では出生率よりも死亡率の方が非常に多く上回っています。
どんどん、どんどん、この地域に住んでいる人々が、
特に若い人々が、重い病気によって死んでいっている状況があります。
週刊東洋経済:
日本での内部被ばくの深刻度についてですが、
「福島の事故について大変心配している」とおっしゃいましたが、
日本に来られてお話しを聞かれたり、調べられたりして、
どのような件に非常に深刻度が見られるかどうか、お考えなのか、
もし、具体的に何かありましたら教えていただきたい。
バンダジェフスキー博士:
残念ながら現在のところ情報が少ないんです。
自分たちで情報を隠しているんです。
もしも、このような形で情報を隠し続ければ、
数10年後には日本人という国民が本当にわずかになってしまう。
この悲劇を小さな事故だと思ってはいけません。
安心したいのは分かります。でも厳しいんです。
しかし、世界にとっても、福島から多くの放射性核種を受けるという事で、大変な問題なんですが、
特に大きな問題は日本がその放射性核種を、
今はビジネスのことを考える必要はないと思います。
日本の国民を救うこと。
皆さんは汚染地域の地図がありますがこれをどうやって調べるか分かりますか?
非常に大きな汚染です。高い汚染です。
多分放射性核種は人々の体内にもう、入りこんでいるんではないでしょうか。
でもそれを測っていませんよね、誰も。
なんかみなさん何は何でも知ってて、何でもできると、そんな感じを持っているのではないでしょうか?
私は日本のお医者さん、そして学者の方で、チェルノブイリを研究された方の研究成果も知っております。
ゴメリの医科大学で1994年に国際シンポジウムを開きました。そこにも来て下さいました。
その中で私達が発表した、「セシウムは心臓に非常に危険だ」ということについても、日本の学者の方々は深い理解を示しておられました。
しかしながら、そういう経験があるにもかかわらずその経験が生かされていないのが理解できません。
このような形で、何も見えない状況、そして情報がない状態で、どうやって人々への手助けができるでしょうか?なんにも出来ないと思います。
結局、「黙っている」という政策がウクライナやベラルーそまた、ロシアの地域に非常に状況を??させておりまして、これは人口を、統計上本当に悲惨な状況です。
私がレクチャーで使った資料をこれから改めてお見せしてもいいんですけど、結局私達が経験したことをもう一度みなさん方が繰り返そうとしているように思えるんです。
今やらなければそういう事が起きてしまいます。
日本の場合人口密度が高いです。
ですから、密度が高い分多くの人がこれで被害を受けるわけです。
結局津波の後のがれきが散乱しています。これは放射性物質の源でもあります。
そういう放射性物質の汚染源を早く排除しなければなりません、そういうものを日本全国にばらまく必要はないわけです。
このような黙っているという政策が、昔独裁政権であったソ連の共産党政権、この中で行われたなら分かりますけど、この21世紀に暮らしている文明社会である日本でも、そういう事が行われる事が理解できません。
このバンダジェフスキー氏が話していることには、きちんとした裏付けがあります。
チェルノブイリ事故は1985年−もはや人口増加ではなく、人口減少のグラフです。チェルノブイリよりも放射能は少ないから大丈夫と思っていませんか?そもそも、チェルノブイリは1週間足らずで、大規模な放射能拡散は止めています。チェルノブイリは、100万キロワットの原子炉1基のみの事故であるのに対して、フクシマは、1−4号機の合計280万キロワット+使用済燃料プールですから、はるかに規模は大きいのです。実際、次のような記事があります。
政府、汚染の深刻さを未だ理解せず松本市長 菅谷 昭 氏
――国に現場の声を拾う姿勢があまりにも乏しい…。
菅谷 政府が対策委員会を開いても、結局、メンバーの中に放射能災害の現場が分かっている人がいなければ話は前に進まない。実際に参考人として招致される学者の先生方は、ほとんどが本当の事故現場を知っている訳ではなく、机上の空論だ。そして、目下、出てくる情報は予想を遥かに超えて汚染が酷い。8月末に文部科学省が一般公開したセシウムの汚染マップ(※図1)は、それだけを見ても普通の人ではわからないが、今回私が特別に作成したチェルノブイリ事故10年目の放射能汚染図(※図2)と比較すればいかに酷いかが分かるだろう。今回の事故で放出された放射性物質はチェノブイル事故の時の10分の1〜2程度と言われていたが、この図を見ると、むしろ福島の方が汚染度合いは高い。事故当初に米国が80Km圏内を避難区域としたのも当たっていたと言える。結局、政府はこういった事実を知らず、若しくは知ってはいても何も分からないまま、すべての判断をしていた訳だ。私は、この図で青色に塗られた地域に関しては、せめて子どもたちだけでも避難させたほうが良いと思う。実際に、こういった真実が徐々に住民に伝わり始めたことで、最近では自主的に福島から移住する人たちが増えてきている。チェルノブイリの低染量被曝地で起こっていることを知れば、それは当然の選択だろう。
――一方で、川内村では帰村宣言が出されたが…。
菅谷 村長さんの気持ちも分からないではない。福島県では昨年、約30人の方々(村長も参加)がベラルーシとウクライナを視察されたようだが、そこで誰もいなくなった汚染地域の町や村を目の当たりにして、絶対に自分の村をそのような状態にしたくないとお考えになったのだろう。そして、野田総理も住民の帰還を復興の重要課題に掲げ、除染を早く終えて、軽度の汚染地域には住民を戻すように指示している。しかし、それは汚染の深刻さが全く分かっていない行動だ。ベラルーシでは原発から90km地点の軽度汚染地域と指定されているモーズリ(私も住んでいた地域)でも、子どもたちの免疫機能が落ち、風邪が治りにくくなったり、非常に疲れやすくなったり、貧血になるといった、いわゆるチェルノブイリエイズの症状が出ている。併せて、早産、未熟児等の周産期異常も増加している。そこで福島でモーズリに相当する汚染地域をこの図で比較してみると、福島市や郡山市も含まれていることがわかる。すこし大袈裟と言われるかもしれないが、この辺りに住み続けた子どもが、将来チェルノブイリエイズと同じような症状を発症する可能性も否定できないということだ。
図1
図2
私が311以降、一番危惧していることを両氏がずばっと切り込んでくれました。放射能ガレキを全国拡散してしまいますと、本当に日本民族で将来まともな人間が本当にいなくなります。今までの廃棄物とは全く違います。少しでも汚染されていれば、それを少量取り込んでしまうだけで、子々孫々にいわゆるたたりとなって、影響が現れることでしょう。
日本が世界でこれだけ力を持つのは、資源はなくとも勤勉な民がいるからです。その一番の力の源を抹殺するような政策をとるとは、一体だれのための政治なのでしょうか。
今週号のゴルゴ13に「権力者の決めたルールに従うのは、弱者のみだ」とありました。我々は、自分の命を守るために声を上げなければなりません。
◆関連ブログ
子どものタンパク尿検査を−バンダジェフスキー氏の講演会から2012年03月20日
死の灰の正体−無脳児、単眼児の出産も2012年03月16日
フクシマの今−韓国テレビと投稿から2012年03月12日
福島はまるで別世界・・グリーンピース2011年08月09日