2012年1月23日 10時13分 更新:1月23日 11時26分
【ウィーン樋口直樹】旧ユーゴスラビアのクロアチアで22日、欧州連合(EU)加盟の是非を問う国民投票が実施され、約66%の賛成で加盟が承認された。投票率は約44%と低調だった。欧州債務危機への懸念などが有権者の投票行動を鈍らせたとみられ、EU加盟に向けた財政再建など「痛み」を伴う政策の履行に不安を残す結果となった。
ミラノビッチ首相は「歴史的な決定であり、転換点だ。これからは成功も失敗もすべて我々自身の手にかかっている」と語った。
今後、EUの全27加盟国からの批准を条件に、13年7月に28番目の加盟国となる。実現すれば、EU拡大は07年のブルガリアとルーマニア以来。
反対は約33%あり、EU加盟に伴う国家主権の制限▽独立戦争(91~95年)時の戦争犯罪に対する外国の介入▽ギリシャやイタリアなどEUの重債務国への支援--などに反対する人々とみられる。