オウム真理教:公安審が観察処分更新…「絶対的帰依説く」

2012年1月23日 21時19分

 公安審査委員会は23日、団体規制法に基づくオウム真理教に対する観察処分を2月から3年間更新する決定をした。主流派の「アレフ」と07年に分派した「ひかりの輪」を引き続き処分対象とし、両教団に通知した。更新決定は03、06、09年に続き4回目。

 公安審はアレフについて「基本的性質に変化はなく、松本智津夫死刑囚への絶対的帰依をはっきり強調して活動している」と指摘。ひかりの輪も「表面上は松本死刑囚やオウム真理教との関係を否定しつつも、実質的には絶対的帰依を説いている」と認定した。

 オウム真理教への観察処分を巡っては公安審が06年、収益事業の報告義務を追加した。昨年12月に東京地裁が判決で「更新決定での追加は違法」と判断したが、公安審は今回も収益事業を報告義務内容として認めた。田中康久委員長は記者会見で「まだ高裁で争っており、委員会としては報告を求めることができると解釈している」と説明した。

 公安審の決定を受け記者会見した公安庁の尾崎道明長官は「適切な決定。引き続き活動実態の把握に努めたい」と述べた。さらに平田信被告の出頭を受けた教団内の動きにも触れ「松本死刑囚の死刑が先送りされるのではないかと、信者の多くから歓迎の声が上がっている」と語った。

 公安庁は両教団が計約1500人の信者と計約4億円の資産を保持しているとみている。【伊藤一郎】

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