漢陽大の諸武成(チェ・ムソン)教授(原子力工学)は「AACの起動には10分ほどかかる。外部電源の供給がすぐに復旧すると考え、AACを使用しなかったのではないか」と指摘した。
しかし、最悪の場合、別の外部電源も途切れる可能性を念頭に置き、非常電源を作動させるべきだったとの指摘が相次いでいる。
韓国原子力安全技術院のパク・ヒョクシン計測電機室長は「大規模な事故につながりかねない深刻な状況だった」と述べた。一方で、複数の専門家は「非常発電機が作動しなかった点は憂慮すべき問題だが、すぐに福島第一原発のような事故につながる可能性は低かった」と指摘した。
福島第一原発では、事故当時に原子炉の電源が途切れ、冷却水が循環せず、使用済み核燃料棒プールの水が燃料棒の余熱で蒸発した。その結果、核燃料棒が空気中に露出し、放射能が外部に漏れ出す事態に発展した。